現代の求人活動において、求人サイトは企業と求職者を結びつける重要なツールとなっています。
弊社でも求人サイトの制作や、求人広告の運用代行のお問い合わせをいただく機会が多くあります。
しかし近年「求人サイトにサクラバイトがいるのでは?」と噂されることも。
この記事では、サクラバイトの問題と、その要因とも考えられる各種料金プランのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
特に「応募課金」「掲載課金」「クリック課金」「採用課金」の4つの料金プランに焦点を当て、それぞれの特徴と注意点を見ていきます。
求人サイトにおける「サクラ」の存在
では、サクラの応募者は本当に存在するのか? について考えていきます。
サクラは存在するのか?
まず、「サクラ」とは何かを定義しましょう。
サクラとは、イベント主催者や販売店に雇われて客や行列の中に紛れ込み、特定の場面やイベント全体を盛り上げたり、商品の売れ行きが良い雰囲気を偽装したりする者を指す隠語。当て字で偽客とも書く。
引用元:wikipedia
求人サイトで「サクラ」がいるとすれば、その理由は下記が考えられます。
- 「応募1件につき〇円の成果報酬」等で収益を上げている求人広告会社が、サクラを使ってクライアントの求人へ応募が来たように偽装することで、自社の利益を上げるため
- 「このサイトに求人を掲載するとたくさん応募が来る」と印象づけるために、求人サイトの運営会社がサクラを使って応募させている
しかし、本当にサクラを使うことで、彼らの利益は上がるのでしょうか?
結論から言うと、求人サイトでサクラを使うメリットはないでしょう。
なぜかというと、理由は3つあります。
- サクラがいる思われてしまうことで、媒体や運営会社の信用が落ちるから
- 求人の応募数が増えても、連絡がつかない・面接に来ないと売上に繋がらないから
- 求人数が何万件もあるので、サクラを使って送客するコストや労力をかけていられないから
今の世の中、有効求人倍率が高く、採用したくても人が来ないことは大いにあります。
採用活動を行なっている企業にとっては、応募者が多いほうがもちろんいいのですが、求人サイトの運営側が目指しているのは”企業に合った人材を届けられるかどうか”。
応募があっても面接につながらないなんて、求めていることではありません。
「面接に来ない」「連絡がない」といったトラブルは、サクラではなく、求職者または企業側の問題である可能性が高いでしょう。
サクラがいるのではと噂される背景
求人媒体に課金して応募者が集まったとしても、面接に来なかったり、連絡がつかなかったり、入社日に来なかったりする応募者は一定数います。
こういったことが続くと、サクラバイトがいるのでは?と疑いたくなる気持ちも分かります。
サクラの存在を疑ってしまう料金形態
では、サクラバイトがいるのではと思えてしまうような”求人媒体側にメリットのある料金体系”とはどういうものでしょうか?
下記は一般的な求人サイトの料金体系です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
- 応募課金
- 掲載課金
- クリック課金
- 採用課金
応募課金
メリット:応募数に応じた料金体系で予算管理がしやすい
応募課金は、企業が求人サイトに掲載した求人情報に対して応募があるたびに料金が発生するシステムです。
この料金体系の最大のメリットは、企業が支払う料金が実際の応募数に基づいているため、予算管理がしやすいことです。
企業は応募の質と量を見ながら費用対効果を評価することができ、応募の質が良ければ、数人で掲載をストップすることもできます。
デメリット:応募が増えることで掲載料金が爆上がりしやすい
しかし、応募課金のデメリットとして、掲載料金が上がりやすいリスクがあります。
多数の応募があることで、企業は多大なコストを支払うことになり、さらに時間と労力を浪費することになります。
このため、費用対効果を考えて応募課金を選ぶなら、信頼性が高い求人サイトにて、応募数が比較的少なくなってしまいがちな業種・職種で利用することが重要です。
掲載課金
メリット:一定期間の掲載で幅広い候補者にリーチできる
掲載課金は、企業が一定期間求人情報を掲載するために料金を支払うシステムです。
この料金体系のメリットは、一定期間にわたって求人情報を広く公開できるため、幅広い候補者にリーチすることができる点です。
企業は、掲載期間中は多くの求職者からの認知や応募を期待することができます。
デメリット:掲載効果がわかりにくい
しかし、掲載課金のデメリットとして、短期間での掲載の場合は費用対効果が低くなりやすく、効果が出ているのかわかりにくいことが挙げられます。
長期間掲載すれば効果は少しずつ上がってくることが多いのですが、掲載し続けるには費用がどうしてもかかってしまいます。
そのため、掲載課金を選ぶ際には、人気の職種で募集をかける場合や長期間での掲載が可能な場合に利用するとデメリットを感じにくいです。
クリック課金
メリット:クリック数に応じた料金で、広告の効果を測りやすい
クリック課金は、企業が求人サイトに掲載した求人情報がクリックされるたびに料金が発生するシステムです。
この料金体系のメリットは、広告の効果を測りやすい点です。
企業は、どれだけの求職者が求人情報に興味を持ってクリックしたかをリアルタイムで確認することができます。
デメリット:無駄なクリックが発生すると費用が爆上がりしてしまう
一方で、クリック課金のデメリットとして、無駄なクリックが発生するリスクがあります。
求職者の意図しない形でのクリックが多かったり、とりあえず見てみようとクリックした求職者が多いと、企業は無駄なコストを支払うことになります。
このため、クリック課金を選ぶ際には、クリックの質を見極めるための対策が必要です。
採用課金
メリット:実際に採用が決まった時点での課金なのでコストパフォーマンスが高い
採用課金は、企業が実際に求職者を採用した時点で料金が発生するシステムです。
この料金体系は、実際に成果が出た場合にのみ費用が発生するため、採用が進めば企業にとってはコストパフォーマンスが高いと言えます。
企業は求職者の質を重視し、採用に至るまでのプロセスを慎重に進めることができます。
デメリット:採用までのプロセスが長くなるデメリットとすぐ退職してしまう可能性も
一方で、採用課金のデメリットとして、採用までのプロセスが長引くと労力が増える可能性があります。
例えば、複数の面接や選考プロセスが必要な場合、時間と労力を多く消費することになります。
また、採用が決まった後に、すぐ退職となった場合は、無駄な経費と労力をかけてしまったと落胆することもあります。
効率がいい料金プランとは?
さまざまな料金体系があることがわかりました。
結局どの料金体系が一番いいの?
そう思ってしまう人も多いと思いますので、その料金体系が自社に合っているかを見極める方法を解説します。
人材を募集する目的を明確にする
前述の通り、各料金体系には、それぞれのメリットとデメリットがあります。
自社が人材を募集する目的を明確にすることで、どの料金体系が向いているのか見えてきます。
例えば、現状の応募が少ないからできるだけ多くの応募が欲しいという場合は応募課金を選び、少人数を厳選して採用したい場合は採用課金を選ぶと良いでしょう。
幅広い候補者にリーチしたい場合は掲載課金、広告効果を測りたい場合はクリック課金が適しています。
それぞれの目的や業種・職種に合わせて、掲載を検討してみましょう。
他社に頼るのではなく、自社でやってみるという選択
人材紹介会社や人材派遣会社など、多くの求職者を集める必要がある場合は、保有している求人数も多いため、自社の求人サイトを立ち上げて一括で管理できるようにすることもおすすめです。
弊社では、人材紹介・人材派遣会社さま向けに、求人サイトの構築を承っています。
より多くの求職者募集のためにお力添えできると思いますので、お気軽にご相談ください!
まとめ
「求人サイトにサクラバイトがいるのでは?」と噂される事案について考察していきました。
サクラがいるだろうと思ってしまう背景の一つに、求人会社側のメリットが大きいと感じてしまう料金体系がさまざま存在することがわかりました。
しかし、こんなにもたくさんの料金体系ができたのは、求人会社が「どうやったら今の人材不足問題を、より低コストで企業に提供できるか」について向き合って考え、サービスを生みだしたからです。
どの料金体系が自社の求める求職者に届きやすいか、今一度しっかり考えてみましょう。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] あわせて読みたい 求人サイトにサクラが潜んでいたら…料金プランの罠 – HRテックで求職者… […]