高額起業塾に入って後悔した人続出? その理由と対策
近年、起業を目指す人々の間で「起業塾」が注目を集めています。
成功を夢見る人々が、”起業するための近道”だと思って高額な費用を払って起業塾に参加することもあるようです。
しかし、参加後に後悔するケースも少なくありません。
本記事では、高額起業塾に入って後悔する理由と対策について詳しく解説します。
起業塾(起業スクール)とは?
よく言われる「起業塾(起業スクール)」とは、起業するためのノウハウや起業アイデアを出すための方法を学べる場所です。
これだけ聞くと、難しいイメージのある起業に対するハードルが下がり「起業塾に入りさえすれば成功できる可能性が高まる」と考える人がいてもおかしくありません。
では、世の中にはどんな起業塾が存在するのでしょうか?
起業塾で学べること
起業塾で学べることはそのスクールによって違いますが、主に学べることを以下にまとめました。
- 経営ノウハウ
- 起業するためのアイデア
- 業界の基礎知識
- 悩みに特化した内容(営業、経営、コンサルティング、集客など)
内容だけを見ると、起業するのに必要そうな内容ばかりですね。これらの学び方は主に4種類に分かれるようです。
- 集中講座型:週末や夜間などに通って講座を受講するスタイル
- 長期プログラム型:数ヶ月~数年、継続的に通って受講するスタイル
- オンライン型:映像授業やビデオ通話などで学ぶスタイル
- 個別コーチング型:講師と一対一で学べるスタイル
これら4種類の中で、複数のスタイルを掛け合わせて学びを提供している起業塾が多くあります。
最近は特に、オンラインで学ぶものが主流のようですね。
現職に従事しながら、スキマ時間で学びやすい”オンライン型”が人気を集めているようです。
起業塾の相場
では、起業塾にかかる費用は一体いくらなのでしょうか?
調べてみると、受講期間によってさまざまな価格設定があるのですが、短期のもので1日から受講可能なものや、3ヵ月、6ヵ月、1年など継続して受講するプランも多く存在します。
1日単位で参加できるものは、公益財団法人や商工会議所などが主催する起業塾で、内容としては”起業する際に最低限必要な知識”が多い傾向にありました。
数か月~数年単位での受講が可能なものは、知識だけでなく、その人に合わせたノウハウや具体的なアクション方法などを学べるコースも存在します。
1日〜数日で参加できるものは1日1〜2,000円程度、数か月プランのものは1か月あたり10万円程度のものが受講料の相場という印象です。
公益財団法人や商工会議所などが主催する起業塾は、基本的に”情報を受け取るだけの場”であることが多く、それ以外の起業塾では個別でのサポートや、より専門的な内容を学べると人気があるようです。
高額起業塾に入って後悔する理由
このように、起業塾に入ったものの、活かせずに後悔している人が散見されました。その理由は一体なんでしょうか?
成果が見えない現実とのギャップ
起業塾を利用する人の中で多いのがこのような意見です。
こんなに多額の投資をしたのに、肝心の成果がでていない!
起業塾に通っている人は、月に10万円、年間で120万円ほどの自己投資をしていることになります。
年間120万円という金額は、決して安いものではなく、「お金をかけたからにはすぐに結果が欲しい!」と感じるのは自然なことです。
しかし、お金を払ったからと言って、必ずしもすぐに成果につながるとは限りません。
お金を払って得たのは、起業塾の講師が何年もかけて自分の経験で得た知識であり、それを今実践したからといってすぐに成果に結びつくかというと、そうではありません。
知識を得たところで、実践するのは受講者。その知識をもとに継続的に成果を出す努力をしないと、成果には繋がりません。
これは、どんな仕事にも言えることだと思います。
内容に対する不満
また、起業塾に入って感じるギャップの一つに
学べる内容が思っていたものと違った……。
という意見もあります。
これは、受講者だけの問題ではないことがあります。
受講者は、広告やWebサイト、SNSなどを通じてその起業塾の存在を認知し、受講に至っていることがほとんどです。
そんな中、受講者側と、講義の提供者側とのギャップが生まれるということは、お互いに相違が生まれるような訴求内容での広告であったり、伝え方をしていると考えられます。
広告内容が誇大表現を含んでいるようであれば、その起業塾自体が怪しいと考えることもできますが、「本当に学びたいことは何か」、「学んだ内容をどう活かしたいのか」をしっかりと受講者側が考え、その軸がブレなければ、「思っていたのと違う」といったギャップを感じることを防ぐことができます。
サポートが不十分
近年の起業塾は、オンラインでの受講を主に行っているスクールが多く、映像授業で受講できることをメリットとしているスクールも多く存在します。
映像授業のメリットは、自分の好きな時間に、スキマ時間を使って受講できること。
しかしその反面、対面よりも個別でのサポートが不足しやすい形態であるとも言えます。
スクールによっては、映像授業とは別に”個別での相談もできる”と謳っているところもありますが、そのサポート体制がどのようなものか、どの程度利用することができるのかもしっかりチェックして、自分に合ったサポートが受けられるのかどうかも見極める必要があります。
後悔から学ぶこと~起業塾に通った30代女性の例~
ネットで「高額起業塾 後悔」と検索していると、数々の「後悔しました」という内容をブログで公開している人が散見されました。
ここでは、30代で起業塾に通って起業したという女性の例を一部抜粋して考察していきましょう。
言語化が苦手で口下手コンプレックスだったが、起業塾に入り、言われたとおり、教わった通りにやっていくことで、30万円の商品を4人に売ることができたんです。
それ自体はうれしかったし経験・成長にもなったのですが・・・しかしそのあとは、売れるもの、求められているもの優先にし過ぎて、本当にやりたいことがわからなくなってしまいました。。
「本来の目的を見失った・・・」
こんな思いでした。
引用元:https://ottori-closing.com/1297
この方は、元々口下手で話すのが苦手という、当時30代の女性。教わった通りに実践して結果が出たものの、やっていくうちに壁にぶち当たってしまったようです。
しかし、その壁を乗り越えるために、自分自身で考え抜いた際に、このような考え方に至ったそうです。
起業塾に入っている間に、やりづらさに気が付き、
「自分が心からやりたいこと」
「やり続けることが苦にならないもの」
「ありのままの自分を活かすこと」
=『自分軸』から起業していくことが大切ということがわかり、自分の商品をつくろうと決めました。
引用元:https://ottori-closing.com/1297
これを見ると、確かに起業塾に入って真面目に取り組むことで、一定の成果は出ることがわかります。
しかし、成果を出し続けていくためには、”自分軸”をしっかり持って、それをどのように行動に移していくかが重要だということがわかりました。
起業塾に通うことも大事ですが、通う前に「自分は一体何がしたいのか」、「何をするのが楽しくて、何をするのが楽しくないのか」をしっかりと整理したうえで、仕事に繋げていくことが大切だと考えられます。
起業塾を選ぶ際の対策
では、起業塾へ行ってみたい!という方は、どのように起業塾を選べばいいのでしょうか?
3つのポイントで整理していきます。
- 事前リサーチの徹底
- 自分の目的と合致するかを確認
- 無料体験や相談の活用
ポイント①事前リサーチの徹底
起業塾を選ぶ際には、事前リサーチが非常に重要です。
口コミや評判を徹底的に調査し、過去の受講生の体験談を参考にしてみましょう。
インターネット上のレビューサイトやSNSを活用して、塾の信頼性や実績をできる限り確認することも重要です。
ポイント②自分の目的と合致するかを確認
また、起業塾を選ぶ際には、自分の起業目的に合った塾を選ぶことが大切です。
塾のカリキュラムや提供されるサポートが、自分のニーズに合致しているかを確認しましょう。
また、自分のビジネスのステージに応じたプログラムを選ぶことも重要です。
これから起業する方で、自分のやりたいことがはっきり決まっていない方や、自分の軸がはっきりわかっていない方は、起業塾を検討する前に自己分析を徹底することをおすすめします。
自己分析と一口に言っても、さまざまな方法がありますので、一つの例を引用しますね。
最低50個、できれば100個くらいの好きな行動を動詞で書き出してみる。それを1つ1枚のポストイットに書いて机や棚や壁にでもペタペタ貼っていく。あまり深く考えてはいけない。自分が好きなことをとにかく「動詞」にしてみるのだ。
引用元:『苦しかったときの話をしようか』著者・森岡 毅
実際にやってみると、自分の強みがわかり、自分軸を設定しやすくなりますので、この方法はオススメですよ!
ポイント③無料体験や相談の活用
起業塾では、無料の体験講座や相談を提供していることが多いです。
これを積極的に利用して、塾の内容や講師の質を事前に確認することが可能です。
無料体験を通じて、自分に合った塾かどうかを見極めることができるので、積極的に質問して、ミスマッチがないように自分から行動してみましょう。
事業承継起業塾という選択肢もある
こちらは、また違った起業塾の形態になりますが、少し話題に上がっているようなので紹介します。
この事業承継起業塾とは、「後継者がいない」と悩む経営者と「経営に興味があって起業したい」と考える人が、相互の利益をマッチさせ、”後継者として起業する”ことを支援している起業塾です。
現在、日本政府は事業継承について問題視しており、助成金や給付金、補助金などの支援を行っています。
それを利用して社会問題を解決に導き、起業したい人にとってはリスクが低い状態で経営が始められるので、これからの日本にとって新しい起業の仕方として注目されると推測しています。
まとめ
起業したいと考える人にとって魅力的な”起業塾”について考察していきました。
起業塾に入って後悔している人の多くは「継続的に努力を行っていない」や「自分軸がはっきりしていない」ことで後悔する結果につながっているのではないかと考えられました。
多額のお金を払うのですから、後悔したくないのが何よりもの本音ですよね。
自分に合った起業塾選びをする前に、「自分はいったい何がしたくて起業したいと考えているのか」を深く考えることで、自分軸を作っていきましょう。
また、弊社では、Webサイト開発だけではなく、事業計画や補助金の申請についても相談を承っていたり、事業を行っていく際の経営サポートも行っています。
もうすでに経営者で、新たな事業展開を考えているという方も、ぜひお気軽にご相談ください!
コメント