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「マミートラック」という言葉を知っていますか?
育休から復職した女性が昇進の機会が与えられず、子育てと簡単な仕事が両立できる〝そこそこのキャリア〟を歩めるように会社が配慮し、出世コースから外れることを指します。
陸上競技のトラックをぐるぐると回るように、簡単な同じ業務を永遠と繰り返すだけの日々に「こんなはずじゃなかった」と後悔する女性が後を絶ちません。
そんななか、育児と仕事どちらも頑張りたい!と思っている女性に「わがまま」という声が上がっています。
マミートラックを嘆く女性はわがままなのでしょうか。今回は子育てと仕事を両立している女性のデータを見ながら、マミートラックの現状や問題点を解説します。
ちなみに、マミートラックのトラックは競技用トラック(track)で車のトラック(truck)ではありません。(「マミートラックに乗りたい」は誤用)
前述の通り、マミートラックとは、本人の意思に関係なく育休から復職した女性が、子育てと家庭を両立できるように責任の軽い仕事を任されるようになり、出世コースから外れることです。
21世紀職業財団が2022年に行った「子どものいるミレニアル世代夫婦のキャリア意識に関する調査研究」によると、第1子出産後復帰したときの仕事や今後のキャリアについて、業務の難易度や責任の度合いが低くなり、キャリアの展望がなかった(=マミートラック)と答えた女性が50.6%でした。
子育て中は大変だから仕事の難易度が下がるのはいいことなんじゃない?
でもそのせいで大きな成果が出せずに昇進できないのは嫌じゃない?
たしかに仕事を頑張りたいのに、簡単な仕事しかもらえないのは嫌かも…
マミートラックは大企業や中小企業の社員、公務員問わず陥る可能性があります。
はじめに、マミートラックの抱える問題点をデータとともに解説しましょう。
マミートラックには様々な問題点があります。ここではいくつか代表例をあげましょう。
実は、マミートラックをポジティブに感じている人は結構多いんです。
下のグラフをご覧ください。これはマミートラックにいる女性に現在の仕事の納得感を訪ねた結果です。
マミートラックの75%は仕事に納得
グラフを見ると、「納得している」「どちらかと言えば納得している」と答えた女性は全体の74.8%になります。
このように育児で忙しい時期に会社や上司が仕事量を少なく調整してくれるのを肯定的に受け止める人も多く存在します。
バリバリ働きたいか、ゆるっと働きたいかを決めるのは個人の自由。必ずしも「マミートラック=悪」ではないのです。
マミートラックは子育てをしながら働く女性に意地悪をしたいのではなく、「無理せず働けるように」という会社や上司、同僚などの善意によって起こる現象でもあります。
もちろん、いつ仕事を休むか予測できない社員に重要な任務を任せるのは難しいという理由もあるでしょう。
しかし、会社側が子育てをしながら働きやすい環境を作ろうとしているのは事実。
会社から配慮を受けているのが分かるからこそ、「子どもの熱で突然休むかもしれないのに、もっと働きたいと思うのは自分のワガママなのかも」と尻込みする女性が多いのです。
マミートラックは働く意欲を大きく削ぎます。今は男女平等でキャリアを高め、出世したいと考える女性も増えています。しかし、男性と違い女性は出産により職場を離れる時期が発生する可能性があります。
産休や育休から復帰したあとにマミートラックに入ると、キャリアを積む機会が奪われてしまいます。
本当はもっと仕事をしたいのに
評価されてるはずのに重要なポジションは独身社員や男性社員が任される
産休・育休前にはバリバリ働いてそれなりに評価されていたのに、復帰後いきなり戦力外扱いをされるとショックですよね。
このような状況に置かれると、当然ながら女性社員のやる気は減少してしまいます。女性がマミートラックに納得できない一番の理由は、「キャリアの展望がない」から。
多くの人は目標があるからこそモチベーションを保って頑張れます。しかし、どれだけ頑張っても「育児をしている」という理由だけで、目標が達成できないと分かるとモチベーションの維持は難しくなります。
「キャリアの展望がない」は納得できない!
キャリア志向の女性は育児をしながら「キャリアをアップしたい」と考えており、これは育児をしながら「仕事をする」と同義ではないのです。
マミートラックは一度入ると、脱出が難しいという厄介な点があります。
下の表は、出産時の状況別に現在の状況を尋ねた結果です。
このように一旦マミートラックに入ると、70%の女性がマミートラックを脱出できていないのです。
また、出産時にキャリアの展望があると感じていても、14%の人はその後マミートラックに入ったことを実感しています。
末子の年齢別にみると、第一子出産後復帰した後も末子が幼いとマミートラックから脱出できない状態が続きます。表では末子が小学1年以上でも61%の女性がマミートラックにいると感じています。
1〜3歳差の兄弟が多い*ことを考えると、産休・育休から7〜9年経過してもマミートラックから脱出できない人が過半数なのです。
初産年齢は20代後半から30代前半にかけてが多いので、マミートラックに入るとそこから10年間はキャリアアップやスキルアップを見込めないのです。
同世代の男性や独身の社員がどんどん昇進していくなか、実力や意欲はあるのに窓際社員のように出世コースから外れ、重要な仕事を任せてもらえず働くのは悔しいですよね。
*コクリコラボ「きょうだいの「年齢差は2歳が理想」って本当? 年齢差ごとの特徴を公開!」
マミートラックは本人の実力や意欲に関係なく走らされるので、自力で脱出するのは困難です。
会社の上司や夫の協力を経て、「この人になら責任ある仕事を任せられる」と会社に思ってもらうことが重要です。
上司との面談の際にはキャリアアップの意思をきちんと伝えましょう。
上司が善意で仕事量を少なく調整している可能性があります。
会社側の配慮に感謝をしつつ、「自分はもっと働きたいです」と伝えることが大切です。
また普段の業務から、仕事をもらいにいく姿勢でいることで、徐々に任せてもらう仕事量や幅も増えていくでしょう。
会社に中抜け制度がないので仕方なく時短勤務をしている人が会社に制度の導入を相談するのも一つの手です。
無事に導入が決まり、中抜けを活用しながら総労働時間はフルタイムと同じだけ確保できるようになったケースがあります。
「制度がないから」「どうせ聞いてもらえない」と諦めるのではなく、自分から意見を出してみるというのはどうでしょうか。
キャリアアップを目指す女性は時短を辞めて働くのも1つです。
時短だとどうしても他の社員が「仕事を頼むのは申し訳ない…」「軽めの仕事を中心にしてもらおう」と気を遣います。
時短でもフルタイム以上の成果を出す人はいますが、残念ながら人事評価の際に時短勤務を理由に本来より低い評価を受ける可能性があります。
他者を変えるのは容易ではないので、自分が働き方を変えるのが一番確実性が高い方法です。
第一子出産後に復帰したとき、マミートラックにいると感じ、現在は「キャリアの展望がある」と答えた女性に、マミートラックから脱出できた理由を聞くと、下のグラフのような結果になりました。
仕事の質より「量」
最も多い理由は「必要なときには残業するようにした」でした。
2番目に多い理由にも「時短勤務をやめてフルタイムで働くようにした」が挙がるように、やはり仕事の質ではなく量を確保できることがマミートラック脱出の大きな理由になっているようです。
しかし、時短でも育児と仕事を両立するのは至難の業です。そのため、夫に協力を得て家事や育児の負担を増やす必要があります。
とはいえ、男性側が家事や育児に時間を割く余裕があるかは話が別です。
日本の男性は結婚後に労働時間が増える傾向があります。
子どものいる世帯の夫婦の仕事時間を比較すると、女性が50分少なくなる一方で男性は1時間以上増加します。全体の労働時間を比較すると男女で働く時間に2時間以上のギャップがあるのです。
これは諸外国と比較しても、日本に特徴的な傾向です。
こちらの表は男女別に見た1日あたりの生活時間(週全体平均)です。有償労働は仕事、無償労働は家事や育児などを指します。
日本の男性は、他国より有償労働時間が多いのが分かります。
男性が家事・育児をしていないというより日本の労働構造上、30代以降の男性に責任ある仕事が集中し、労働時間が増加しやすいのです。
しかし、共働きが当たり前になり、男女ともに「いかに効率よく時間を使うか」を考えて仕事に取り組まなければいけなくなりました。
「仕事が忙しい」と家事や育児に非協力的な夫には、一度お互いの家事・育児の負担割合について話し合う必要があるでしょう。
男性側の仕事が激務の場合は家事や育児の分担が不可能なので、外部サービス(家事代行・ベビーシッター)や実家のサポートを仰ぎましょう。
マミートラックを嘆くのは決してわがままではありません。働きながら育児もこなしている。とても立派なことです。
また、会社側も「やる気のある社員には大きな仕事をまかせたい」と思っているはずです。
それでもマミートラックがなくならない原因は「仕事を突然休む可能性のある社員に責任を持たせられない」からです。
組織を運営する上でこの考えはとても重要です。どれだけ意欲があっても、大事な会議を欠席するようなことが何回もあればプロジェクトを前に進めることはできません。
会社側の都合を考えずに、マミートラックに文句を言うとワガママと言われてしまうかもしれませんね。
「欧米は日本より男女平等が進んでいて、働きながら子育てしやすくて羨ましい」と思う人も多いでしょう。
確かに欧米では子育てをしながら働く女性が多くいます。しかし、その多くが「昇進とは無関係の人」なのです。
マリッサ・メイヤーという有名な女性経営者が米ヤフーの役員だったころ、育休や育児支援制度を充実させたときにこう言っています。「ただし、昇進したい人は、育休を2カ月以内にとどめること」。
メタ役員だったシェリル・サンドバーグも『リーン・イン』という本の中で仕事と出産の両立は、上司や夫、周囲の人たちの助けで何とかなる部分があるのだから、本当に必要な時以外、安易に出世の機会から尻込みしないで、と仕事優先の姿勢を貫くことを説いています。
海老原嗣生「「育休1年+時短勤務で昇進もしたい」は正気の沙汰ではない…「子持ち様VS非子持ち様」の対立が起きる根本原因」
このようにキャリア志向の強い欧米の女性は子育て中も男性と負けないくらい仕事をしないといけないのが現状なのです。
日本は女性の社会進出推進の一環で大企業を中心に女性管理職を増やそうとしているので、その点は欧米より恵まれているのかもしれません。
一般的に、時短勤務はフルタイム勤務者より昇進が難しくなります。その理由には、
など様々あります。
しかし、社員の成果を正当に評価せず、はなから時短勤務を昇格対象に入れないのは理屈が通らないと思いませんか?
「フルタイムと同等の成果を出せないから時短勤務は出世できない」の理屈が通るなら、「フルタイムと同等の成果が出せる時短勤務は出世できる」という理屈も通るはずです。
「時短勤務は出世できなくて当然だ」ともっともらしく言う人は、正論を言っているように見えて客観的に人を評価ができていないだけなのです。
もちろん、限られた時間で量・質ともにフルタイムと同じアウトプットを出すのは非常に難しいです。
出世すると部下を持つので、彼らのフォローをすることも仕事のうちに入ります。
時短といえど、イレギュラーな事態が発生した際にはきちんと対応できるのは必須条件でしょう。
しかし、期待以上の成果を出している時短勤務者には、フルタイムと同じようにキャリアアップやスキルアップの機会を平等に与える世の中こそが多様な働き方が実現している会社、と言えるのではないでしょうか。
ぜひとも企業には時短勤務の導入だけでなく、正当な評価の体制を整えていただきたいですね。
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