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コロナ禍をきっかけに多様な働き方が浸透してきました。その一つに「時短勤務」が挙げられます。
時短勤務のおかげで、育児や介護で今まで仕事を諦めていた人々が日中に働きやすくなりました。
しかし、まだまだフルタイム勤務が一般的であり、
「フルタイムで働く他の社員に迷惑がられていないだろうか…」
「会社の年配の上司に悪く思われていないだろうか…」
…と、時短申請をするのに躊躇する方も多いようです。
そこで今回は、時短勤務の社員に対する世間のイメージを調査しました!
▼アンケート調査の概要
・調査期間:2024年2月27日〜2024年3月12日
・調査期間:株式会社クラウドワークス 自社調査
・調査対象:現在会社員として働く10~60代までの方
・有効回答数:300
アンケートの結果、49%という約半数の人たちが時短勤務に対して好意的な意見を持っていることが分かりました。
また、「何とも思わない(普通)」が38%を占めており、全体の87%は時短勤務に対して悪い印象を持っていないことが分かりました。
年代別に結果を見ると、20代までの若い世代は時短勤務に「良い」「まあまあ良い」という好意的な意見を持つ人が過半数を占めていました。
肯定派が半数を超えるのは30代以上の世代では見られない傾向です。
▼20代の意見
「自分の体調を整えながら働けるからです。」(女性・20代後半・時短勤務の印象「良い」)
「自分の周りにいる時短勤務の人は、責任感が強く、仕事をしっかりこなしているから。」(男・〜20代前半・時短勤務の印象「良い」)
30代以降、最も大きな割合を占めるのが「何とも思わない」です。
多くの方がきちんと仕事をこなしてくれれば勤務時間が短くても何も思わないようです。
▼30代以降の意見
「そういう権利があるから取りたい人は取ればいいと思う」(女性・30代・時短勤務の印象「普通」)
「制度を利用しているだけなので、特に良いとも悪いとも思いません。」(男性・40代・時短勤務の印象「普通」)
時短勤務【肯定派】のフルタイム勤務者の率直な意見は次のようになりました。
全体的な結果から分かるように、「何とも思わない」という声が最も多い結果になりました。
決められた仕事をきちんとしていたら特に何も思うことはない人がほとんどでした。
▼肯定派の意見
「理由があっての契約なので、私自身が口を挟む必要はない」(女性・50代以上・時短勤務の印象「まあまあ良い」)
「仕事をちゃんとしていたら時短勤務でも何も思いません。」(女性・30代・時短勤務の印象「普通」)
「制度を使ってるだけで特に印象は変わらない」(女性・30代・時短勤務の印象「普通」)
肯定派で多かった意見の一つが「仕事と育児・介護を両立していて感心する」という声です。
短い時間で仕事をきちんとこなし、家庭でも育児や介護を両立している姿に感心しているフルタイムの方が多いようです。
▼肯定派の意見
「育児を頑張っているなと感心するからです」(男性・30代・時短勤務の印象「良い」)
「子育てで大変な中、仕事も一生懸命やってるから」(女性・30代・時短勤務の印象「良い」)
「介護を頑張っていらっしゃるからです」(男性・50代以上・時短勤務の印象「まあまあ良い」)
時短勤務で人手不足を解消でき、助かっているという声も多くありました。
効率的に仕事を進める一つの選択肢として時短勤務を導入する会社も多くなってきています。
▼肯定派の意見
「多様性の時代だと思うので、社員ひとりひとりのために働きやすい環境を作ることはとても良いことだと思うため。」(男性・〜20代前半・時短勤務の印象「良い」)
「勤めていた会社では当初時短勤務などは無く、結婚や妊娠で辞める選択をする同僚が多く居ました。人材確保を優先に考えるようになったのか時短勤務制度が導入され、今では育休明けに時短勤務をする社員が多くなったことを実感しています。」(女性・20代後半・時短勤務の印象「良い」)
職場で時短勤務をしている人がいると自分も時短勤務をしやすくなるので嬉しい、という人もいました。
時短勤務で働く人は柔軟な働き方の一つのロールモデルとして会社に貢献している側面もあるのです。
▼肯定派の意見
「他の人が自由に働ければ、自分も自由に働けると感じるから。」(男性・40代・時短勤務の印象「良い」)
次に時短勤務【否定派】のフルタイム勤務者の率直な意見を紹介します。
否定派では以下の4つの意見にまとまりました。
子供の送り迎えなどを理由に時短で働いている場合、基本的に残業をすることができません。
時短勤務者の残した業務を残りのフルタイム勤務の社員がこなすことになるので「迷惑だ」という意見もありました。
▼否定派の意見
「時間内に仕事を終える気がなく、他の人がフォローするのを当然だと思っているような態度に感じるため」(女性・30代・時短勤務の印象「悪い」)
「時短社員は基本的に残業がないのは分かりますが、仕事を残して帰る事がしばしば。それをどこかで自分で行えば良いのですが他人に押し付けて帰る人もいる。『時短だから残った仕事は他人の人がして当たり前』という態度が見えると印象が悪くなる。」(男性・40代・時短勤務の印象「まあまあ悪い」)
効率よく自分の仕事をこなしている時短勤務の社員がいる一方、仕事を放棄してしまういい加減な時短勤務社員もいるようです。
▼否定派の意見
「業務の引継ぎとか時短勤務社員に頼むことが困難で仕事に対して真剣ではないという印象が時短勤務社員にはあるからです」(男性・50代以上・時短勤務の印象「まあまあ悪い」)
「時短なだけでなく、急な遅刻・早退が多く迷惑な人がいるから。」(女性・30代・時短勤務の印象「まあまあ悪い」)
時短勤務は子育てや介護などが理由で時短を選ぶ方が多いのもあり、残業ができないorさせづらい存在です。
繁忙期で大変な時期に人より早く帰る様子に複雑な思いを持つ社員もいます。
▼否定派の意見
「忙しい時期に残業をさせにくい存在であることが内心腹立たしい。」(男性・40代・時短勤務の印象「まあまあ悪い」)
否定派のなかには、仕事の出来とは関係なく時短勤務に対してなんとなく「甘えている」と感じる人もいました。
「残業は当たり前」「たくさん働くことが頑張っている証拠」とされる時代を生きてきた中年層以上のなかにはどうしても否定的な意見を持つ方もいるようです。
▼否定派の意見
「私自身が年のせいかもしれませんが、時短勤務を希望するのは「甘え」みたいな考えになってしまうからイメージが良くないです。」(男性・50代以上・時短勤務の印象「まあまあ悪い」)
男女別で時短勤務に対するイメージに違いはあるのでしょうか。アンケート調査の結果から以下のことが分かりました。
グラフの構成比率を見ると、男女でほとんど違いがないことが分かります。
多くの人が時短勤務に対して「良い」または「普通」の印象を抱いており、多様な働き方が浸透していることが分かります。
細かい違いを見てみましょう。
意外なことに、時短勤務にネガティブなイメージを持っている人が女性の方がやや多い結果になりました。
時短勤務で働く人はどちらかといえば女性が多いので、同性として事情がわかる分、厳しい意見を持つ傾向があるのかもしれません。
▼否定派女性の意見
「時間内に仕事を終える気がなく、他の人がフォローするのを当然だと思っているような態度に感じるため」(女性・30代・時短勤務の印象は「悪い」)
「雑用などをやらず、すぐに帰るから」(女性・30代・時短勤務の印象は「悪い」)
アンケート調査の結果から、大半の人が時短勤務に対して特に何も思っていないことが分かりました。
時短勤務を申請する際、なんとなく後ろめたい気持ちになるかもしれませんが、思っているより誰も気にしていません。
また、ライフステージが変わることで時短に対する印象が変化した人もいます。
以前はややマイナスなイメージを持っていましたが、子どもを持つようになってから、妻が時短勤務をするようになり、育児をするための制度でもあると認識を改めました。
育児や介護など、さまざまな理由で働くことを諦めていた人たちが時短制度により仕事ができるようになりました。
人口減少で労働力の確保が難しくなっている現在、時短勤務の制度はより一般的になっていくでしょう。
採用と社員教育に関する情報を発信しているメディア HRドクターでも、会社員を対象としたアンケート調査結果が発表されていますので、合わせてご覧ください。
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