【社会人300人に調査】現役世代が出世に興味を持たない理由とは?

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「最近の若者はプライベート重視で出世をしたがらない」という声を聞いたことはありませんか?
確かに職場の若手社員に、出世や昇進に対してガツガツしていない印象を持つ人は多いかもしれません。

しかし、出世することで給与が上がったり、仕事の幅が広がったりするなどメリットがあるのも事実です。
今回は20〜40代の社会人男女300名に出世意欲に対するアンケートを実施し、人々が自分のキャリアと出世についてどう考えているのかを明らかにしました。

なお、本アンケートでは、「一般社員」を役職なし・主任・係長、「管理職」を課長以上の役職と定義しております。

今回の記事のまとめ
  • 社会人の約7割は出世を望んでいない
  • 意外と若者のほうが「出世したい」割合が大きい
  • 30代はワークライフバランスではなく、プライベートを重視する傾向あり

▼アンケート調査の概要
調査期間:2025年1月6日〜2025年1月13日
調査期間:株式会社クラウドワークスを利用した自社調査
調査対象:正社員として企業に勤めている20〜40代の社会人300名
有効回答数:300

*本アンケート結果を引用する場合は「キャリアクラフト」のURL(https://www.selva-i.co.jp/career_craft)を記載してください。

目次

71%は出世欲なし

今回アンケートにお答えいただいた社会人300人に現在の役職を聞いたところ、全体の84%が一般社員、残りの16%が管理職となりました。
回答者の多くが一般社員だった今回の調査で、今より出世したいと答えた人はどれくらいいたのでしょうか。

Q. 今より出世したいですか?

社会人300人に「会社で出世したいか」を聞いたところ、最も多かった回答は「出世したくない」(125人)の42%でした。
「どちらでもよい」(87人)と合わせると、約71%の社会人が出世を望んでいない(出世意欲がない)ことが分かります。

出世したくない派の理由
  • 管理職になっても給与はさほど上がらないし、実質的には待遇が低下すると考えるから(30代女性、一般社員)
  • 今以上に仕事が増えてプラス部下の配置まで見ないといけないのは、精神的にきついからです。(40代男性、主任)
どちらでもよい派の理由
  • 出世に関してそれほど興味はなく、給料がもらえて生活できればそれでいいと思っているから。(30代男性、一般社員)
  • 自分からはこれ以上の出世の希望はしませんが、打診されたら受けると思います。(30代男性、係長)

一方、「出世したい」と回答したのは全体の29%でした。彼らが出世に意欲的な理由は主に、「キャリアアップがしたい」「給与を増やしたい」でした。

出世したい派の理由
  • 二十代のうちはキャリアを積みたいので仕事優先で生活をしたいからです。(20代後半女性、一般社員)
  • 会社を気に入っているので、ゆくゆくは上層部になれたら理想だと思っているから。(40代男性、課長)
  • 子供に教育費がかかるので、もう少しお給料が増えてほしいからです。(40代女性、一般社員)

役職別

役職別に出世意欲を見ると、一般社員の最も多かった回答は「いいえ」(出世したくない)でした。
一方、管理職は出世したくないと答える割合が23%まで減少し、「どちらでもよい」(15人)が最多の回答となりました。

年代別

「いいえ」(出世したくない)と回答した割合は全年代で40%付近をキープをしており、社会人の5人に2人出世を望んでいないことが分かります。

一方、「はい」(出世したい)と回答した割合に注目すると、20代が40%と最も大きい割合になりました。(30代は30%、40代は24%)

このことから、「最近の若者は出世したがらない」という意見は必ずしも正しくなく、全世代で出世意欲が減少していること、若者の方が出世意欲が高いことが分かります。

Q. 現在の役職に満足していますか?

アンケートの結果、一般社員の満足度は70%、管理職の満足度は80%となり、全体的に現在の役職に満足していることが分かりました。

満足している派の意見
  • 給料は低いがワークライフバランスは整っている為。(30代女性、一般社員、「そこそこ満足している」)
  • 役職手当ももらっていて、まあまあ早く帰れるから(30代女性、主任、「そこそこ満足している」)
  • 平均的な社員より明らかに出世しているからです。(40代男性、部長、「とても満足している」)
満足していない派の意見
  • 出世欲はないが、自分の年齢を考えるともう少し高いポジションにいないと恥ずかしいのかな、と考える事もあるから。(40代男性、一般社員、「あまり満足していない」)
  • 何かを実行するのは役職社員ではなく一般社員であるのに対し、給金が低い。役職社員は無茶ぶり、丸投げを一般社員にするのがまかり通っている為、楽そうに感じる。(30代男性、一般社員、「全く満足してない」)
  • 職位としては上がってきましたが、待遇その他会社に対してあまり良いイメージを最近持てなくなってきたため。(40代男性、部長、「あまり満足していない」)

Q.  目指している役職は何ですか?

社会人300人に目指してる役職を聞いたところ、最も多かった回答は「特に目標はない」(90人)となりました。

次に多かったのが「一般社員」(81人)で、主任以降の役職は人気が大幅に下がります
いわゆる管理職と呼ばれる課長以上の役職を目指している人は全体の23%(69人)と、少数派になりました。

安定志向かつプライベート重視に

出世にあまり意欲的でない人々は仕事に何を求めているのでしょうか。
また、仕事とプライベートの比重についても聞いてみました。

Q. 仕事に求めることは何ですか?

仕事に求めることを聞くと、「安定して長く働けること」(206人)が最多になりました。
2番目に多かった回答は「収入が多いこと」(168人)、3番目は「休暇が取りやすいこと」(155人)でした。

全項目とその割合は以下のようになります。

社会的地位の高さや大企業・有名企業に勤めることといったステータスではなく、安定性や給料、休暇の取りやすさといった実際の生活に直接影響を与える部分を重要視する人が多い結果になりました。

Q. 仕事とプライベートどちらが大切ですか?

ワークライフバランスで重視することを聞いた結果、50%が「仕事よりプライベート」を優先させたいと答えました。
「どちらも充実させたい」が44%と僅差に迫りますが、最近はプライベート優先の生活を好む人が多いようです。

ちなみに年代別に見ると、30代が最もプライベートを優先する割合が大きくなりました

「プライベートより仕事」派はどの世代でも最も少ない割合になりましたが、若い世代になるほど若干その割合が大きくなっています。

出世するには実力よりコミュニケーション能力が重要!?

出世頭と聞くと、仕事がバリバリできる人というイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
出世する人の特徴を社会人300人に聞くと、仕事ができるだけでは出世することは難しいようです。

Q. 出世する人の特徴は何ですか?

社会人300人に出世する人の特徴を聞いたところ、最も多かった回答は「コミュニケーション能力が高い人」(185人)でした。
仕事ができるだけでなく、コミュニケーション能力の高さや人望を兼ね備えた人が出世しやすい傾向にあります。

特徴の全項目と回答した割合は以下のようになります。

Q. 「優秀な人は出世しない」は本当だと思いますか?

「優秀な人は出世しない(できない)」という主張を聞いたことはありませんか?
確かに優秀な人と聞くと、やる気がなくても仕事を完璧にこなし、出世なんてまるで興味もないエース社員を思い浮かべる人もいるかもしれません。

そこで社会人300名に「優秀な人は出世しない」説に対して、自分や周囲を見て合っているか否かをアンケートをしてみました。

様々な意見がでましたが、なかでも次のような意見が多く見られました。

「優秀な人は出世しない」
出世を求めない働き方をする優秀な人が多くなってきているのは事実だと認識しています。(30代男性、係長)
・その通りだと思う。職場に仕事が出来て頼りになる人がいるが、出世したいという話は聞いたことがない。(30代女性、一般社員)

「優秀な人は出世できない」
・優秀な人は会社の改善や人の問題などをズバズバ言うので、会社側からしたら頭が痛い存在に見られるから出世しにくいと思います。(40代男性、主任)
・自分のすぐそばで働いている人の場合謙虚で優秀な人は控えめな態度ということもあり、管理職以上の人達から積極的ではないと判断されてしまい出世できない印象があります。(40代女性、一般社員)

「優秀な人は普通に出世してる」
・中にはそういう方もいると思うけど基本的に優秀な人が出世している印象です(30代男性、一般社員)
・優秀な人は自分の周囲を見た時に、自薦・他薦を問わず出世をしているイメージがあります。出世したいかどうかについてはその人がその企業をどのように捉えているかの影響が大きいと思います。(40代男性、部長)

「出世できない人の偏った評価では?」
・それは出世できない人からみた一面的な評価であり、出世しない人の方が当然多いのでそれがあたかもマジョリティのようになっているのでは?優秀さの対象は様々ですが能力だけでなくコミュニケーション能力が大事なのでその点をみんなちゃんとみているかなと疑問です。(40代男性、次長)
・そんなことはないと思う。優秀な人はどうしても出世してしまうものだと思う。この発言は出世できない人の言い訳のような言葉だと思う。(30代男性、主任)

全体を見ると、本人に出世する意思がなかったり、会社が正しく社員を評価していなかったりすると、優秀な人でも出世しない(できない)という意見が多くなりました。

もちろん「出世に興味がない」ことは優秀であることを示す指標ではありませんし、本人が出世したくないと思っていても、優秀だと周囲に認められると出世する人もいます。

まとめ

今回の調査では社会人の約7割が出世を望んでいないことが分かりました。
また、50%が仕事よりプライベートを優先しており、その傾向は30代で最も顕著になりました。

出世にはコミュニケーション能力が重要とされ、「優秀な人は出世しない」説には賛否両論がありました。全体として、出世よりもワークライフバランスや生活の安定を重視する人が多い傾向が見られます

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自分ではありふれた経歴だと思っていても、過去のあなたと同じ境遇にある方のキャリアの道しるべになるかもしれません。
異業種に転職された方、フリーターから正社員になられた方、ブランクから復帰された方、未経験からフルリモートの仕事に就かれた方など、様々なキャリアの方をお待ちしています!

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この記事を書いた人

キャリアクラフトは大阪・東京を拠点に20年、人材事業やシステム開発を行ってきたセルバが運営する「新しい働き方を創るメディア」です。
従来の新卒や転職だけでなく、フリーランスやパラレルキャリアなどの新しい働き方や、リモートワークや時短勤務などの新しく浸透しつつある制度について発信しています。
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