グルメポータルサイトを構築する前に~ターゲット設定について解説~

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飲み会や家族との食事、ランチ会などで最適なお店を知りたい!と思った時に便利なのが『グルメポータルサイト』
お店の基本情報はもちろん、多様な検索機能や予約システム、口コミなど、さまざまな機能が求められます。

では、そんな『グルメポータルサイト』の現状と課題は何でしょうか? 
また、サイト運営を成功させるためのターゲット設定はどのようにするのでしょうか? 

20年以上ポータルサイト構築に携わる弊社の目線で、サイト構築についてはもちろん、成功事例や運用方法などを解説していきます。弊社で制作を行う場合の費用なども記載していきますので、良かったら参考にしてくださいね。

目次

グルメポータルサイトとは?

まずはグルメポータルサイトの定義から見ていきましょう。

グルメポータルサイトの定義

グルメポータルサイトとは、飲食店の情報を紹介し、ユーザーが検索や予約のできるオンラインサービスです。
スマートフォンでの利用が大半のため、多くのグルメサイトにはスマートフォン用のアプリが存在します。
お店の基本情報(住所・営業時間・メニュー・価格など)や、実際にご来店されたお客様の口コミ・評価が掲載されているため、行きたいお店を探すのに役立ちます。

サイト上で写真や動画が公開されることによってお店の雰囲気を分かりやすく伝えることができ、集客効果が見込めるものになります。また、お店にとっては集客効果だけでなく、予約管理の面での連携機能マーケティング分析機能との連携なども可能なグルメサイトが世に出るようになりました。

グルメサイトの若者離れが進んでいる!?

近年、グルメサイトの若者離れが進み、『Instagram』をはじめとするSNSや『Google検索』『Googleマップ』で検索する人が増えていると言います。

このようなデータにも表れています。

Q:飲食店を検索する際、よく利用する手段をすべてお選びください

引用元:「グルメサイト」離れが加速 来店客はいま、どこで飲食店探しをしている?|RESTA

このグラフでわかるように、このわずか2年の間に『Google』で検索するという人の数は伸びているのですが、『グルメサイト』で検索するという人の数は15%以上も落ちていることがわかります。

その大きな理由の一つは、SNSで発信されるグルメ情報の情報量や情報の質の濃さです。
『Instagram』や『TikTok』では、インフルエンサーや一般ユーザーが短尺動画や写真などでリアルな食体験を発信しています。そうすることで料理の魅力が直感的に伝わるため、飲食店探しに活用されていることも多いようです。

また、口コミの信頼性の低下も影響しています。 グルメサイトのレビューには、やらせや古い情報が含まれることがあり、信憑性に疑問を持つ人が増えています。

さらに、店舗情報の鮮度が低いことも、若者離れの理由の一つです。
話題の店や新メニューがすぐに拡散されるSNSに比べ、グルメサイトの情報更新はどうしても遅くなってしまいます。情報収集の早い若者のニーズには、合わなくなってきているのが現状です。

グルメサイトを新しく立ち上げるのに考えておきたいこと

グルメポータルサイトの現在の課題は、前述の通り”若者離れ”です。
それをどのようにクリアにしていくかや、どんな役割を持たせるかによって、まだまだグルメサイトにも伸びしろがあります。その部分に触れていきましょう。

グルメサイトの役割

若者がグルメサイトから離れる傾向のある昨今、従来の「飲食店の検索・口コミ提供」だけでは、グルメサイトの価値として求められなくなってきています
そのため、ユーザーにはどのような役割がグルメサイトに求められているかについて考察していきます。

信頼性の高い情報提供

SNSでは話題のある店が拡散されやすい分、情報が極端なものになったり、一部を切り取った情報になって情報不足が起こりがちです。
それに対してグルメサイトは、できる限り正確かつ最新の店舗情報(営業時間、メニュー、価格など)を提供することができ、安心できる情報源としての役割があるということが考えられます。
そこに拍車をかけるとすれば、AIなどを活用して不正レビューを排除することで、信頼性の高いレビューを提供することができたり、より生の情報を伝えられる工夫があれば、新しい価値提供ができるのではないかと思います。

パーソナライズ化とレコメンド強化

グルメサイトの強みの一つである、検索機能の充実を発展的に活用することが、今後求められていくのではと考えられます。その中で考えられるのが”パーソナライズ化””レコメンド強化”です。
SNSでは、アルゴリズムにより”欲しい情報”があらかじめ届きやすい状態にはなりますが、自分に合ったお店を探すのはまだまだ難しいと感じます。

そこで、グルメサイトだからこそできる情報提供やAIを活用し、ユーザーの好みに応じたお店をおすすめする機能を備えることができれば、SNSにはない情報提供が可能になるかと思います。
例えば、過去の閲覧履歴や予約データから”あなたにぴったりの店”を提案することができれば、より利便性の高いサービスを提供できるのではないかと思いました。

専門性のあるコンテンツの提供

グルメサイトはSNSと違って多くのコンテンツを一つにまとめることができるという特徴を持っています。
その特徴を活かすことで”専門性のあるコンテンツの提供”を行うことができます。

例えば、高級なレストランの情報を求める人に対しては「シェフや料理研究家による専門的なレビュー」や「食材のこだわり解説」「料理の背景にあるストーリー」などを伝えることで、ユーザーに深く刺さる情報提供ができます。
また、家族で楽しめるレストラン情報を求める人に対しては「お子様メニューの充実」「席の配置・子ども用椅子の有無」「段差の有無やベビーカーでも入店可能かどうか」などのメッセージや様子の分かる写真があれば、ファミリー層に深く刺さる情報源として重宝してもらえるでしょう。

今後のグルメサイトには「SNSで補えない価値」を提供することが求められます。
信頼性の高い情報提供や専門性のあるコンテンツ発信などを取り入れることで、単なる「飲食店検索サイト」ではなく「知りたい情報をしっかり受け取れる、信頼できるグルメサイト」として進化することができるでしょう。

ターゲット戦略

では、”どのようなグルメサイトを開発するか”ですが、そこにはしっかりとした「ターゲット戦略」が必要になります。どのような人たちをターゲットとして、どのような情報提供を行っていくかをしっかりと定めることが、成功への第一歩となります。

例えば、前述の「専門性のあるコンテンツの提供」で例に出した「家族で楽しめるレストラン情報を求める人」をターゲットにするとします。その場合に考えておきたいのは、何人家族なのか、子どもは何歳か、いつどんなときに外食したいと思うのか、などです。
そうやってペルソナ(ターゲットを細分化した、サービスを届ける対象となる具体的な人物像)をしっかりと思い描くことで、どのような情報が知りたいかが明確になってきます。また、そのペルソナが想定するであろう”知りたい情報”をサイト内に盛り込むことで、より深く刺さるグルメサイトを作ることができるようになります。

さらに、考えるべきは”どのようにマネタイズするのか”です。
グルメサイトの多くは「飲食店からの広告出稿による収益」をもとにマネタイズを実現していることが多いと思います。そうすると、いくらサイトのコンセプトが良くても、掲載してもらう飲食店にその良さが伝わらなければ、収益化自体が難しくなってしまいます

これに関しては、飲食店にサイトの良さを知ってもらうための企業努力が必要不可欠となります。
例えば、「サイト運営初期のみ、期間限定の無料掲載または低コストの初期導入プランを実施する」「地域限定で、掲載企業×グルメサイトによるリアルイベントの開催」など、ユーザーにサイトの認知を高めてもらうためにも掲載店舗を増やせる施策を打つのが良いでしょう。このような企業努力に関しても、ターゲットによって施策内容が異なってくると思いますので、慎重に考えて進めていきましょう。

サイトのターゲット設定を行うには?

ではグルメポータルサイトの目標設定をしていくのに必要な要素を分析していきます。

競合となる代表的なグルメポータルサイト

食べログ

引用元:食べログ

『食べログ』は、日本最大級のグルメポータルサイトの一つとして、多くのユーザーに利用されています。
その一番の強みは、影響力のあるユーザーレビューと評価システムです。
飲食店選びの参考として広く利用されており、ユーザーの意見が集まりやすい仕組みになっています。
また、口コミに対する取り組みとして、「特定のお店の口コミを削除しない」、「点数を変更しない」と宣言もされているので、信頼性の高い口コミ掲載ができているということが伺えます。
掲載店舗数の多さも特徴的で、全国約87万件以上(2025.2月現在)の飲食店情報を網羅し、個人経営の店舗や地方の飲食店の情報も充実しています。

さらに、食べログにはユーザー向けの有料会員サービス(ブラウザからの登録で月額300円)が存在し、登録ユーザーはランキング機能プレミアムクーポンという特典を受けられます。口コミを5件投稿することでプレミアム料金が翌月無料になるなどの施策も取り入れ、積極的に口コミをベースとしたサイト運営に努めておられます。

Retty

引用元:Retty

『Retty』は、実名制の口コミやソーシャル機能を活用したグルメポータルサイトです。
その最大の特徴は、実名登録制の口コミを採用することで、ユーザー間での信頼性の高い口コミを集めることができるという点です。
Facebookと連携して登録しているユーザーにより実名登録を可能にしていたり、グルメに関する仕事をし、メディアでも活躍する著名人である”TOP USER PRO”と呼ばれる人の口コミが掲載されていたりと、信頼性のある口コミに重きを置いたサイト運営をされています。

また、SNSのようなフォロー機能を持ち、信頼できるユーザーをフォローすることで、その人のおすすめ飲食する店をチェックしやすい仕組みになっています。
また、個人の好みに応じた飲食店選びを可能としており、AIを活用したレコメンド機能によって過去の閲覧履歴やお気に入りの傾向を分析し、ユーザーごとに最適な飲食店を提案する仕組みが導入されているのも特徴です。

一休.com

引用元:一休.com

『一休.com レストラン』は、高級レストランやホテルダイニングが中心のグルメ予約サイトで、特別な食事体験を求めるユーザー向けのサービスを提供しています。

最大の特徴は、高級レストランやホテルダイニングを多く掲載していることです。
そして多くの店舗で、予約時に特別プランや割引価格でコース料理を楽しむことが可能なグルメサイトです。
同サイトでは、他サイトと比べて高級店の特典が充実している点が魅力となります。

さらに、ポイント還元や会員特典が充実しており、予約をするたびに「一休ポイント」が増え、次回の利用時に割引として利用することができます。「特別な日の食事お得に楽しみたい」「質の高いレストランを探したい」というニーズに応えるグルメサイトとして人気を集めています。

競合サイトのアクセス分析

競合サイトのアクセス分析をするのに便利なのが、『SimilarWeb』というツールです。

引用元:https://www.similarweb.com/

『SimilarWeb』に競合サイトのURLを入力すると、検索ランキング・訪問者数・平均滞在時間・平均PV・平均直帰率などがわかります。
また、流入経路も調べることが可能で、SNS・インターネット広告・検索エンジン・直接アクセス(ブックマーク・お気に入り)など、どこから流入しているのかが詳しくわかるため、集客の参考になるでしょう。

競合となる医療ポータルサイトのアクセスを分析

実際に『SimilarWeb』を使って、医療ポータルサイトのアクセスを分析してみましょう。

例として、下記4サイトのアクセスを分析しました。

※分析結果は2025年2月時点のデータです。現在のデータとは異なる場合がありますのでご了承ください。

ヒトサラ

引用元:https://hitosara.com/

ヒトサラ』は、料理人やシェフにスポットを当てたグルメ情報サイトで、他のグルメサイトとは異なる視点で飲食店選びができるのが特徴です。 特に、シェフのおすすめコメントや料理のこだわりを紹介する店舗もあり、単純な口コミではなく、プロの視点から評価された店に注目している点が最大の特徴です。

また、高級店や個性的なレストランも掲載されており、デートや接待、記念日向けの特集ページも用意されているため、シーンに適した店を探しやすいのが魅力です。「訪日外国人にオススメのお店」「結納・顔合わせ特集」などの特集記事もあり、目的に応じたレストラン選びをサポートしてくれます。

直近3ヶ月間の合計訪問者数18,160,000
月間セッション数6,056,000
月間ユニーク訪問者数4,570,000
平均滞在時間00:02:04
ユーザー1人あたりの平均PV数2.38
直帰率65.18%
主な流入経路オーガニック検索71.34%
ダイレクト(直接アクセス)22.02%
リファラル(他サイトからの流入)4.84%
主な検索ワード吉祥寺バーグ
一人焼肉専門店
横浜中華街 本当に美味しい店

ミシュランガイド

引用元:https://guide.michelin.com/jp/ja

ミシュランガイド』は、『ミシュランガイド』に掲載されたレストランやホテルの情報を提供する公式プラットフォームです。
ミシュランの格付け(★の数)」や「ビブグルマン(価格以上の満足感が得られる料理)」や「グリーンスター(持続可能かつ上質な素材やテクニックによる高クオリティーの料理を提供するレストラン)」などの評価基準に基づいて、ミシュランの基準に従って選ばれた飲食店を探せるグルメサイトです。

エリア別・ジャンル別に検索ができ、星付きレストランやコストパフォーマンスの高い店を簡単に見つけることが可能なサイトです。
また、シェフのインタビュー記事も掲載されており、食の魅力を深く知ることができるコンテンツが充実しています。
日本だけでなく、世界中のグルメが掲載されているので、特にアメリカのシェア率が高いことも特徴です。

直近3ヶ月間の合計訪問者数24,570,000
月間セッション数8,192,000
月間ユニーク訪問者数5,053,000
平均滞在時間00:02:43
ユーザー1人あたりの平均PV数4.57
直帰率52.45%
主な流入経路オーガニック検索70.29%
ダイレクト(直接アクセス)22.95%
リファラル(他サイトからの流入)3.41%
主な検索ワードmichelin guide
ミシュラン
三つ星レストラン

Pretty Online

引用元:https://www.pretty-online.jp/

Pretty Online』は、女性向けのライフスタイル情報を発信するメディアで、グルメ、美容、ファッション、旅行、ライフスタイルなど幅広いテーマが取り上げられています。関西エリアの情報を中心に取り扱っており、話題のカフェやレストラン、スイーツなどの情報が充実しています。

飲食店の紹介だけでなく、映えスイーツや健康志向の食事など、女性に人気のあるテーマも多く取り上げられている点が特徴的です。また、百貨店スイーツなどお土産物の情報もあり、女性が読みたくなる読み物が充実したサイトです。

直近3ヶ月間の合計訪問者数1,968,000
月間セッション数656,133
月間ユニーク訪問者数500,176
平均滞在時間00:00:42
ユーザー1人あたりの平均PV数1.60
直帰率47.99%
主な流入経路オーガニック検索73.42%
ダイレクト(直接アクセス)22.40%
リファラル(他サイトからの流入)1.53%
主な検索ワードクリスマスマーケット 大阪
梅田ランチ ゆっくり 大人
ダイエットレシピ 1週間分

mamaco

引用元:https://mamaco.jp/

mamaco(ママコ)』は、子育て中のママ向けに、都内のキッズフレンドリーなグルメ情報を発信するグルメサイトです。 子連れで行ける飲食店についてこだわり条件を選択して検索することができ、安心して楽しめる場所を探しやすいのが特徴です。

「ベビーカー入店可」、「おむつ交換台あり」、「キッズメニューあり」、「個室あり」など子連れが知りたい条件で検索が可能なので、対象ターゲットは狭いものの深く刺さるコンセプトでサイトを運営されています。
コラム形式で情報が掲載されていて、読み物としても楽しめるグルメサイトになっています。

直近3ヶ月間の合計訪問者数17,017
月間セッション数5,672
月間ユニーク訪問者数2,941
平均滞在時間00:00:18
ユーザー1人あたりの平均PV数1.46
直帰率65.60%
主な流入経路オーガニック検索62.00%
ダイレクト(直接アクセス)33.08%
リファラル(他サイトからの流入)3.05%
主な検索ワード神楽坂 ベビーカー ランチ
高田馬場 薬膳料理
和牛焼肉 土古里 新宿  親子ルーム

成功するグルメポータルサイトの特徴

以上のように人気のグルメポータルサイトを見ていくと、以下のような共通点があることがわかります。

成功するグルメポータルサイトの特徴
  • 検索機能が充実していて、幅広い条件により飲食店の検索が可能
  • 信憑性を裏付けされている口コミ情報が掲載されている
  • オンライン予約がサイト内でスムーズに行える
  • コンテンツが多様に存在し、SEO対策だけでなくユーザにとって良質な情報が掲載されている

もちろんグルメポータルサイトは他にも多数存在するため一概に言えない部分もありますが、月間何万人ものユーザーに利用されるポータルサイトは、ユーザーにとって良質な情報しずる感のある写真やお店のこだわり情報など)を提供しているサイトであることがわかります。

自社サイトの目標を設定

これらを踏まえて、目標設定を細かく行っていきます。
新規でポータルサイトを立ち上げる場合、一般的には下記の数値が目標とされることが多いです。

サイトの目標とされる数値
  • PV数
  • UU数
  • 平均滞在時間
  • オーガニック検索からの流入数
  • 広告クリック数
  • 企業からの問い合わせ数
  • 広告掲載数  

漠然と「アクセス数をあげる」ではなく、「リリースから1年後に月間PVを10万にする」など、具体的な目標を設定します。

期日も決めると、ロードマップが見えてきます。
競合サイトを参考にしながら、コントロール可能な行動について、目標設定に落とし込んでいきましょう。
そうすると、どのフェーズでどんな対策をすれば良いかが定まってきます。

サイト構築の前に考えておきたい6つのこと

では、ポータルサイトを構築する前にどんなことを考えておく必要があるのかを整理していきましょう。

サイト構築の前に考えておきたい6つのこと
  1. リサーチをする
  2. サイトの目的を明確にする
  3. 具体的にターゲットを決める
  4. 差別化する方法を考える
  5. どんなコンテンツを揃えるか考える
  6. コンテンツから必要な機能を考える

リサーチをする

地域のグルメ情報をまとめたポータルサイトを作って、サイトから予約できるシステムにしたい。

自社の飲食店向けサービスや食品販売サービスの相乗効果を狙うため、グルメサイトを立ち上げたい。

グルメポータルサイトを立ち上げたい理由には、このような例があるかと思います。

しかし、いきなり何も調べずにコンテンツを組み立てていくのはオススメできません。
まずは、競合となるサイトはどのようなものか、検索上位にはどんなサイトがヒットしているのかをリサーチしていきましょう。

サイトの目的を明確にする

競合他社がグルメポータルサイトをリリースしたから、自社でも立ち上げたい!

このように、「グルメポータルサイトを立ち上げること」自体を目的としてしまうと、ほとんどの場合失敗に終わります。

グルメポータルサイトを立ち上げるのは、あくまで一つの手段です。
「ネット上の情報が多く埋もれてしまっている飲食店を、独自の視点で取り上げることによって集客のサポートをしたい」など、ポータルサイトを立ち上げることで飲食店やユーザーにどう影響を与えたいのか考えましょう。

具体的にターゲットを決める

サイトの方向性を決めていくには、どの層をターゲットにするかをまず決める必要があります。

誰でも便利に使えるサイトにしたい!

という考えもあるかと思いますが、「万人受けしたい」と考えると誰にも刺さらないサイトとなり、高確率で失敗するので注意しましょう。

具体的にターゲットを決めるには、下記について考える必要があります。

グルメポータルサイトのターゲットを決めるために考えること
  • メインターゲットとする患者の属性(大学生、ファミリー、サラリーマン など)
  • 性別
  • 年齢層
  • 関心ごと(地域のおいしいお店、子連れで生きやすいお店 など)
  • 利用目的(飲食店の予約をしたい、情報収集したい など)

一口にグルメポータルサイトと言っても、ターゲットの属性によっては必要としている情報が大きく違います。
また、それらが共通していても性別や年齢層によっても求める情報は変わるはずです。

大まかなターゲット層だけではなく、ペルソナも設定しましょう。
ペルソナとは、ターゲット層の人物像を具体的にしたものです。
そのポータルサイトを利用するであろうユーザーは、どんなライフスタイルで休日はどう過ごしており、潜在的には何を求めているかなど、実際に存在している人物として描き出していきます。

するとターゲット層が「どの時間帯に、どんなふうに検索をし、予約などの行動を行うのか」が見えてきます。
その行動にあわせたコンテンツを配信することで、集客やアクセス数アップにつながりやすくなります。

例えば、先ほど取り上げた『mamaco』では、ターゲットを”都内で子どもと食事を楽しみたい女性”としているのがわかりますね。

引用元:https://mamaco.jp/

ターゲットを絞ることで、検索条件に「禁煙」や「駅徒歩5分以内」、「離乳食持込入店可」などがあったり、関連性の高いコラムを掲載できます。そうすると、多くのユーザーがサイトを訪問したり、サイトの滞在時間が長くなったりすることにより、結果的にサイトの「お気に入り登録」をして訪れてくれるユーザーを増やすことができます。

差別化する方法を考える

ターゲットが具体的に決まっても、まだコンテンツを組み立てるのは早いです。
既に同じターゲットに向けた競合サイトが存在することがほとんどだからです。

後発で同じことをしても成功する可能性は低いため、既存の競合サイトと差別化をはかる必要があります。
差別化する方法の具体例としては、以下の通りです。

競合と差別化するなら
  • ダイエットに特化した飲食店やグルメ情報を掲載したサイトを運営する
  • 「食べる」以外の需要として、「Wi-Fi完備」や「スマホ充電可能」なども検索条件に盛り込む
  • ”食の好みが近い人と繋がれるコミュニティ”の機能をサイト内に入れることで、ユーザーのサイト活用を活発化させる

このように、他サイトでは行っていないような独自のアイデアを反映させ、差別化を図ってみましょう。

どんなコンテンツを揃えるか考える

ここまで決まったら、ようやく「どんなコンテンツを揃えるか」を考える段階に入ります。

ターゲットによって必要としている内容は変わりますが、一般的にポータルサイトといえば下記のコンテンツを基本としていることが多いです。

一般的なポータルサイトのコンテンツ
  • トップページ
  • お知らせ(インフォメーション)欄
  • 新着情報一覧
  • 初めて訪れるユーザー向けのサイト紹介ページ
  • 特集ページ
  • 記事/コラム
  • 検索バー/検索ページ
  • 広告バナー
  • ランキング
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー
  • 免責事項
  • 運営会社概要
  • お問い合わせフォーム
  • リンクについての説明ページ
  • 広告掲載についての説明ページ
  • サイトマップ

グルメポータルサイトであれば、内容にもよりますが下記のコンテンツも欲しいところですね。

グルメポータルサイトに欲しいコンテンツ
  • 口コミ
  • 飲食店の詳細
  • オンライン予約システム
  • 写真や動画
  • 季節やトレンドの特集

この段階では具体的なターゲットや、競合と差別化する方法が決まっているはずなので
ターゲットがどんな情報を必要としているか」を想像して、揃えるコンテンツを決めていきましょう。

コンテンツから必要な機能を考える

どんなコンテンツを揃えるか決まったら、そのコンテンツを掲載するために必要な機能を考えていきましょう。

一般的に、ポータルサイトに最低限必要とされている機能は下記の通りです。

ポータルサイトに最低限必要な機能
  • 検索
  • 新着情報の自動表示
  • 記事の投稿
  • 検索結果一覧
  • お問い合わせフォーム

「グルメポータルサイトに欲しいコンテンツ」から考えるなら、下記の機能も欲しいところです。

グルメポータルサイトに欲しい機能
  • 口コミ投稿機能
  • 飲食店のページ内での口コミ表示
  • 飲食店へそのまま電話ができる機能
  • サイト内のオンライン予約システム
  • 写真や動画を投稿できる機能
  • AIチャットボット機能
  • マイページ(会員登録)

必要な機能は「このコンテンツを掲載したいからこの機能が欲しい」といったように、コンテンツから考えることをおすすめします。
「競合にない斬新な機能があれば便利そう」など、機能の実装を目的としてしまうと、本来は不要だったはずなのに実装して無駄に開発費が高くなったり、ユーザーにとって価値のない機能になってしまうからです。

リリース後の集客方法

ポータルサイトは作って終わりではなく、リリースしてからが本番です。
リリース後にどうやって集客していくのかを考えていきます。

『SimilarWeb』で調べたように、ポータルサイトへユーザーが流入してくる主な経路は、検索エンジンや外部サイトです。どのような方法で、アクセスを促すことができるでしょうか。

検索エンジン(SEO)

検索エンジンからのアクセスを増やすのに重要なのは、キーワードの選定です。
いわゆるSEO対策を行うことで、ポータルサイトの集客につながります。

キーワードの探し方

キーワードを探す上で有力なツールに、「Google広告」内の『キーワードプランナー』や『Googleトレンド』があります。

引用元:Google 広告-キーワードプランナー

『キーワードプランナー』は、検索ボリュームや関連キーワードを調べることが可能です。

キーワード候補として「子連れ ランチ」を『Googleトレンド』で調べてみます。

引用元:Googleトレンド

『Googleトレンド』は、Google での最新の急上昇ワードを、視覚化されたデータとして出してくれます。
周囲での人気度の動向や、地域別人気度、人気関連キーワードを調べることが可能です。

「子連れ ランチ」というキーワードで調べてみると、「川越 子連れ ランチ」のように関連キーワードが表示されます。これらの関連キーワードは、記事や特集を組み立てる上での参考になります。

検索結果で上位に表示させるには

しかし、人気のキーワードの上位には、大手のポータルサイトが多数表示されていることが多いです。
では、リリースしたばかりのサイトが上位に表示されるには、どうすれば良いのでしょうか。

結論から言うと、リリースしたばかりのサイトを検索上位に表示させる方法は下記となります。

リリースしたばかりのサイトを検索結果で上位に表示させる方法
  1. 競合性の低いキーワードを見つける
  2. ユーザーの検索意図に応えたコンテンツを作る
  3. 競合サイトにはない独自性の高いコンテンツを作る

細かく言えば上記以外にも気をつけるべき点はありますが、検索エンジンからの流入を増やしてポータルサイトの集客につなげるには、これらをすべて兼ね備えたコンテンツをどれだけ多く揃えられるかが鍵となります。

SEO対策はすぐに効果が表れるものではないため、効果が表れるまでに最低でも3ヶ月はかかることは予め受け入れて対策をする必要があります。

外部サイト

ポータルサイトの流入経路として、検索エンジンからの流入に次いで多いのが外部サイトからの流入です。
外部サイトからの流入を増やす方法としては、下記が挙げられます。

外部サイトからの流入を増やす方法
  1. プレスリリースを行う
  2. 宣伝できるサイトに登録する
  3. 広告を掲載する
  4. インフルエンサーに宣伝を依頼する

無料でできる方法ばかりではありませんが、SEO対策は効果が表れるまでに時間がかかるため、外部サイトや広告なども併用して集客を行うことをおすすめします。
グルメポータルサイトであれば、下記のサイトを利用して集客するのがおすすめです。

地域ポータルサイトの集客におすすめのサイト

広告を掲載するならバナー広告よりも、サイトの魅力を詳細に伝えられる記事広告(PR記事)がおすすめです。
掲載期間が決まっているものと、サイトが閉鎖されない限り永続的に掲載されるものがあるので、可能であれば後者のサイトの記事広告をおすすめします。

SNS

X(Twitter)やInstagramなど、SNSでの集客は無料でできるため、活用しないのは損です。
有料で広告を掲載することもできます。

SNSを運用する場合も、「ターゲット層が必要としている情報」が何かを考え、それを発信していくことで、フォロワーが増えてサイトの集客に繋がっていきます。

ただ運用すれば良いわけではなく、お知らせのみのアカウントや、スタッフの日常などは投稿しても伸びにくいです。

ポータルサイトの多くは記事コンテンツがあるので、記事の内容をSNS向けに簡略化したものや、ユーザーの視覚に訴求できるグルメの写真や動画を投稿するのがおすすめです。

ポータルサイトを構築するには

グルメポータルサイトに限らず、ポータルサイトが成功するかどうかは構築前にほとんど決まっていると言っても過言ではありません。

ターゲット層が具体的に決まり、どんなコンテンツを掲載するか、どうやって集客するかなど、準備をしっかり行ってから本格的にサイトの構築を行っていきましょう。

サイト構築に必要なもの

サイトを構築していくために必要なものは下記となります。

契約関係

  • サーバー
  • ドメイン
  • SSL

サイト内で使用する素材

  • サイトのロゴ
  • サイト内で使用するテキスト
  • サイト内で使用する画像・動画

自社で準備できるものはしておくことをおすすめしますが、内容や予算にあわせて開発会社に相談した方が良い場合もあります。
サーバーなどは知識がないと難しい部分もあると思いますので、弊社では想定されるサイトの規模や機能に合わせて提案させていただいています。

サイト構築の流れ

弊社でのサイト構築のプロセスになります。
他社様では細かい部分が違ってくることがありますが、参考にしてください。

STEP
ご依頼~発注まで

ご依頼いただいた内容を基に、見積書を作成いたします。見積もり内容に納得いただき発注いただけましたら、正式に契約となります。

STEP
設計(要件定義・概要設計・詳細設計)

要件定義にてご依頼内容の詳細を詰め、お客様がイメージされているものを具体的にしていきます。
その後、具体的に決まった内容をシステム・デザイン面の要件としてまとめる概要設計を行い、詳細設計にて概要設計の内容を、開発時の設計書まで落とし込んでいきます。

STEP
構築(開発・テスト)

設計書に沿って、実際に構築をしていきます。
テスト段階では、要件定義・設計にそって開発できているか、動作不具合がないかをまず社内で確認いたします。
次にお客様にも要件定義の内容を満たしているか、動作不具合がないか、品質に問題がないかをご確認いただきます。
お客様によるご確認で、新たに発生した軽微な修正も行い、その修正に対してテストを行うことを繰り返していきます。

STEP
リリース

テストが完了したら、いよいよサイトのリリースです。

注意したいのは、テスト段階で発生しなかった不具合などが発生する可能性があることです。
これはテスト段階とは違い、同時に多くのユーザーがアクセスすることで初めて表面化する不具合があるためです。
リリース後の不具合には迅速に対応し、安定して運用ができる状態にしていきます。

制作費用

ポータルサイトの制作費用については、弊社で制作する場合は下記が目安となります。

初期費用:250万円~
(内訳:デザイン・コーディング: 100万円~ / システム開発: 150万円~)

月額費用:4万円~
(内訳:お問い合わせ対応 / サービス監視 / 問題発生時の原因調査・復旧対応) 
※サーバー・ドメイン・SSL・メルマガ配信ASPに関する費用は除く

必要な機能や納期によって大きく変わりますので、詳しくはお問い合わせください。

制作期間

必要な機能によって変わりますが、最短で1か月程度となります。

弊社はポータルサイトの開発を得意としており、何かと必要な機能が多く納期が長くなりがちなポータルサイトも短い納期での開発が可能です。
他社で断られた場合でも、お気軽にお問い合わせください。

お客様からのよくある質問

弊社で今までにお客様からいただいた相談の中で、よくある質問とその回答をまとめました。

デザインは自由に変更できますか?

見積の範囲内でできる内容であれば、対応可能です。
当初の見積の範囲を越えた変更をする場合は、別途費用を請求させていただきます。

サイト構築前の準備が重要と聞きますが、マーケティングの知識がなく、戦略をどうやって立てればいいかわりません。

弊社は開発だけでなくWEBでの集客支援も行っていますので、戦略についてもお気軽にご相談ください。
マーケティングの知識がなくても、お客様の目的やご希望をヒアリングし、実現できるプランを提案させていただきます。

サイト構築後もサポートはしてもらえますか?

もちろん、サイト構築後もサポートいたします。
保守が続く限り不具合の修正などに対応させていただくほか、アクセス数を伸ばしたいなどのご相談も承ります。

記事の書き方がわからないので、記事コンテンツの制作もお願いできますか?

別途費用をいただきますが、対応可能です。お気軽にご相談ください。

スマートフォンからのアクセスを増やしたいです。

地域ポータルサイトはPCよりもスマホで閲覧するユーザーが圧倒的に多く、スマホの最適化は大前提として行いますのでご安心ください。
スマホで閲覧した際の表示スピードや軽さへの対応が、検索順位にも大きく影響します。

ターゲットユーザーやサイトで取り扱うテーマによっては、スマートフォンよりもPCでの最適化を優先した方が良い場合もありますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

20年以上Web構築に携わる弊社の目線で、競合分析や運用、サイト構築のフローについて詳しく解説していきました。

グルメポータルサイトは数多くありますが、結局のところ、勝負すべきところは独自性です

自社の魅力を最大限発揮できるようなグルメポータルサイトを作りたいとご希望の企業さまは、ぜひ一度弊社へのご相談もご検討いただけると幸いです。

また、セルバでは『セルバポータルサイト構築CMS』というサービスで、サイト構造にこだわりながらも、ゼロから作るよりも構築費用が安く、セキュリティの高いサイトを構築可能です。
また、サイトリリース後の集客支援なども行っているため、サイト運営が軌道に乗るようなサポートもさせていただいております。よろしければぜひご検討くださいね。

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WEB業界・人材業界で創業20年以上、経営支援を行ってきました。
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U・Aのアバター U・A WEBマーケター

広告営業→誌面編集→販売接客→マーケティングと様々な経歴を持つ1児の母。
子育てしながらも、自分の想像力を活かした仕事がしたいと、マーケティング未経験者ながらセルバに入社。
日々勉強しながら、SEO対策などに従事。

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