旅行ポータルサイトを構築する前に~他サイトとの差別化について解説~

国内・海外問わず、どこかへ旅行したいなと思った時に便利なのが『旅行ポータルサイト』。
宿泊先の基本情報はもちろん、多様な検索機能や予約システム、口コミなど、さまざまな機能が求められます。
では、そんな『旅行ポータルサイト』の現状と課題は何でしょうか?
また、サイト運営を成功させるための他サイトとの差別化はどのようにするのでしょうか?
20年以上ポータルサイト構築に携わる弊社の目線で、サイト構築についてはもちろん、成功事例や運用方法などを解説していきます。
弊社で制作を行う場合の費用なども記載していきますので、良かったら参考にしてくださいね。
旅行ポータルサイトとは?


まずは旅行ポータルサイトの定義から見ていきましょう。
旅行ポータルサイトの定義
旅行ポータルサイトとは、旅行に関する情報やサービスをまとめて提供するWebサイトのことです。
旅行者が目的地を探したり、宿泊施設や交通手段を予約したり、観光情報を調べたりできる「旅行の総合窓口」のような存在です。
宿泊先について知るだけでなく、観光スポットの紹介記事があったり、観光スポットや交通機関の予約ができたり、実際に利用した人の口コミが見れたりと、さまざまな情報を入手できる旅行ポータルサイトですが、旅行会社の窓口で予約をするのとはどのように違うのかについて、利用者側のメリットをまとめてみました。
旅行会社の窓口で予約をするメリット
- 旅行プランを作成するにあたって、プロのサポートが受けられる
- 旅行のトラブル時の対応が手厚い
- 複雑な旅行日程についてもまとめて手配できる
- 対面でじっくり相談できるため、安心感がある
旅行ポータルサイトで予約をするメリット
- 料金の比較がしやすく、最安値が見つかりやすい
- 窓口に行く必要がなく、24時間いつでも予約が可能
- 口コミを参考にして、納得したプラン選びができる
- 宿・交通・食事など自分好みにカスタマイズしやすい
コロナ前からコロナ後の変化と消費者の行動
コロナ渦前の2018年頃の旅行業界は、国内の旅行ニーズが非常に高く、特に海外から日本を訪れる旅行者(インバウンド)は過去最高の約3,100万人にのぼるなど、大きな盛り上がりを見せていました。
旅行の予約や情報収集もオンラインで手軽にできるようになり、旅行ポータルサイトが活用されることが増えてきていました。
しかし、2020年以降のコロナ禍で状況は一変。世の中全体として移動の制限がかかり、旅行業界は大きな打撃を受けました。
それほど厳しい時期を経ましたが、コロナ禍が少しずつ明けてくると同時に、旅行需要は少しずつ回復し、特に国内旅行はコロナ前の段階まで戻ってきています。
海外からの旅行者も戻ってきており、アジア圏を中心にインバウンドが増加する見通しになっています。
また「密を避けた旅」や「ワーケーション」、「地方の魅力を楽しむ旅」など、コロナをきっかけに生まれた新しい旅のスタイルも確立しはじめました。
IT技術の進化に伴ってスマホでの予約やチェックインなど、旅行中の体験もどんどんスマートになっています。
旅行業界は今、ただ元に戻るだけではなく、時代に合わせて柔軟に進化し続けていると言えますね。
旅行サイトを新しく立ち上げるのに考えておきたいこと


もうすでに世の中に数多くの旅行ポータルサイトが立ち上がっていますが、現状としてはどのような課題があるのでしょうか? 旅行ポータルサイトが抱える問題点や、IT化・AI活用について見ていきましょう。
旅行ポータルサイトが抱える問題点
旅行ポータルサイトは、宿泊施設や交通手段、観光情報を一括で調べて予約できる便利なサービスではありますが、現状としていくつかの問題点も挙がっています。
1つは、情報量が多すぎるという点です。
サイトには豊富な情報を掲載できるのがメリットでもありますが、ユーザーからすると「どの選択肢が自分に合っているのか?」と判断に迷う原因にもなることがあります。
口コミやレビューも参考にはなるものの、信頼性にばらつきがあり、参考にできるかはユーザーによって異なる場合が大いにあります。
また、表示価格が分かりにくく、検索や予約の難しさも課題となっています。
ユーザーが「〇月〇日に旅行に行きたい」と思って調べても、料金形態が複雑でわかりにくかったり、予約のプロセスがわかりにくくなってしまって、サイトの離脱者が発生することも少なくありません。
ポータルサイトでは情報提供が主になるため、旅行そのものの質や体験に対する提案力がどうしても不足してしまいます。それによって「安さ」や「条件の一致」だけに焦点が当たりやすく、ユーザーの潜在的なニーズを汲み取れなかったり、痒いところに手が届くような提案がしにくいのが現状です。
旅行者の多様なニーズに寄り添うには、より柔軟で信頼性の高い情報提供と、体験価値に基づく提案力の向上が求められていると考えられます。
旅行ポータルサイトのIT化・AI活用について
今後の旅行ポータルサイトでは、AIやIT技術の活用がさらに広がり、より「人に寄り添った旅の提案」が実現されていくのではないかと考えられます。
たとえば、ユーザーの好みや過去の検索履歴などをもとに、AIがある程度旅行計画を準備してくれたり、コンシェルジュのように移動や宿泊、旅行プランなどを準備してくれるといったイメージができます。
また、「この時期はこの場所に行くのがおすすめ」といった先の提案に関しても、汎用性の高い提案ではなく、個人の趣向に合わせた提案を行えるようになってくるのではないかと考えられます。
旅行前にバーチャル空間で目的地を体験できる「下見」のようなサービスもあればおもしろいですよね。
他サイトとの差別化を行うには?


では他サイトとの差別化をしていくのに必要な要素を分析していきます。
競合となる代表的な旅行ポータルサイト
楽天トラベル


引用元:楽天トラベル
『楽天トラベル』は、楽天グループが運営する日本最大級の旅行ポータルサイトです。
国内の宿泊施設、航空券、レンタカー、高速バス、ツアーなどの短期旅行商品を多く取り揃えています。
個人旅行からビジネス出張まで幅広いニーズに対応しており、季節や地域ごとの特集ページが充実しているのが特徴です。
検索機能や口コミ機能も使いやすく、旅行初心者でも安心して利用できるサイトです。
じゃらんnet


引用元:じゃらんnet
『じゃらんnet』は、リクルートが運営する旅行ポータルサイトで、特に国内旅行に強いのが特徴です。
全国のホテルや旅館の予約はもちろん、温泉地や観光スポット、アクティビティ情報まで幅広くカバーしており、地方旅行や週末のおでかけを検討している層にも便利に利用可能です。
宿泊施設ごとの詳しい口コミや写真が充実しており、実際の宿の雰囲気をつかみやすいのも魅力の一つです。
また、季節限定の特集やお得なクーポン配布も頻繁に行われており、コストを抑えながら旅をしたい人にもおすすめのサイトです。
トラベルコ


引用元:トラベルコ
『トラベルコ』は、株式会社ウェブトラベルが運営する旅行情報ポータルサイトで、特に海外旅行に関する情報発信に強みがあります。
世界各国の都市や観光地について、現地在住の“旅行のプロ”による記事や体験レポート、最新情報などが豊富に掲載されており、旅行前の情報収集にとても便利です。
航空券やホテルの検索・予約機能も備えており、旅行プランの検討から予約までワンストップで対応できます。
パッケージツアーだけでなく、個人旅行向けの柔軟な情報が提供されているのも特徴です。
JTB公式


引用元:JTB公式
株式会社JTBの公式サイトである『JTB公式』は、幅広い層への旅行商品を幅広く提供可能な、総合旅行会社のポータルサイトです。
パッケージツアーやダイナミックパッケージ、宿泊、交通、テーマパークチケット、体験型プランなど、多彩な商品が揃っており、旅行についての手配が一括でできるのが特徴です。
店舗と連携したサービスも提供しており、Web予約と対面サポートのどちらにも対応できるのが最大の特徴です。
旅行に対して不安を感じる旅行者や、家族旅行・団体旅行などの大人数旅行を検討している人にとっては、手配などをお任せできる環境が整っているため頼れる存在であると言えます。
競合サイトのアクセス分析
競合サイトのアクセス分析をするのに便利なのが、『SimilarWeb』というツールです。


引用元:https://www.similarweb.com/
『SimilarWeb』に競合サイトのURLを入力すると、検索ランキング・訪問者数・平均滞在時間・平均PV・平均直帰率などがわかります。
また、流入経路も調べることが可能で、SNS・インターネット広告・検索エンジン・直接アクセス(ブックマーク・お気に入り)など、どこから流入しているのかが詳しくわかるため、集客の参考になるでしょう。
競合となる旅行ポータルサイトのアクセスを分析
実際に『SimilarWeb』を使って、旅行ポータルサイトのアクセスを分析してみましょう。
例として、下記3サイトのアクセスを分析しました。
※分析結果は2025年3月時点のデータです。現在のデータとは異なる場合がありますのでご了承ください。
TRAVEL ZOO


引用元:https://www.travelzoo.com/jp/
『TRAVEL ZOO』は、世界会員数3,000万人以上を誇るグローバルな旅行情報サイトで、日本版では旅行・レジャー・エンターテイメントなどのお得な情報を厳選して紹介しています。
特徴は、単純な価格比較ではなく、編集部が実際に選んだ「本当に価値のあるプラン」のみ掲載されている特集や、メールマガジンで配信される旅行情報など、期間限定や数量限定の掘り出し物も多く、限定的な情報が多いことです。
ホテル・ツアー・レストラン・体験など多ジャンルに対応しており、旅の全体像をイメージしやすいという特徴もあります。
直近3ヶ月間の合計訪問者数 | 14,140,000 | |
月間セッション数 | 4,715,000 | |
月間ユニーク訪問者数 | 2,380,000 | |
平均滞在時間 | 00:03:30 | |
ユーザー1人あたりの平均PV数 | 3.07 | |
直帰率 | 43.54% | |
主な流入経路 | オーガニック検索 | 14.42% |
ダイレクト(直接アクセス) | 77.09% | |
リファラル(他サイトからの流入) | 3.61% | |
主な検索ワード | travel sites | |
ひのとり 料金 | ||
tzoo |
ゆこゆこ


『ゆこゆこ』は、50代以上の中・高年層を主なターゲットとしている旅行サイトです。
特に温泉旅館や観光地の宿に強く、リーズナブルで安心感のある宿泊プランの情報を提供しています。
ネット予約に慣れていない層でも使いやすく、季節ごとの特集や地域別のおすすめ宿情報も充実しており、ゆったりとした旅を楽しみたい層に寄り添ったサイト設計となっています。
ターゲット層から需要の高い電話での予約対応も行っており、サポート面でも安心感があるのがポイントです。
直近3ヶ月間の合計訪問者数 | 12,080,000 | |
月間セッション数 | 4,028,000 | |
月間ユニーク訪問者数 | 2,526,000 | |
平均滞在時間 | 00:03:47 | |
ユーザー1人あたりの平均PV数 | 4.35 | |
直帰率 | 49.41% | |
主な流入経路 | オーガニック検索 | 47.08% |
ダイレクト(直接アクセス) | 45.78% | |
リファラル(他サイトからの流入) | 3.35% | |
主な検索ワード | 温泉 | |
大江戸温泉物語 | ||
草津温泉 |
STAY JAPAN


『STAY JAPAN』は、農家民宿や古民家、町家、一軒家など、日本各地のユニークな宿泊体験を提供する旅行サイトです。
一般的なホテルや旅館ではなく、地域にあった滞在型施設を中心に掲載することで、“暮らすように旅する”体験を可能にしているのが最大の魅力です。
特に、農業体験や地元住民との交流ができる宿も多く、インバウンド観光客や、日常とは異なる体験を求める国内旅行者に支持されているサイトです。
地域活性化や民泊文化にも積極的に貢献しており、観光と地域社会をつなぐ新しい旅のスタイルを提案しています。
直近3ヶ月間の合計訪問者数 | 164,210 | |
月間セッション数 | 54,737 | |
月間ユニーク訪問者数 | 34,729 | |
平均滞在時間 | 00:01:33 | |
ユーザー1人あたりの平均PV数 | 3.07 | |
直帰率 | 48.38% | |
主な流入経路 | オーガニック検索 | 48.97% |
ダイレクト(直接アクセス) | 38.44% | |
リファラル(他サイトからの流入) | 8.83% | |
主な検索ワード | 大阪民泊予約 | |
インプット奴隷合宿 | ||
hokkaido vacation rentals |
成功する旅行ポータルサイトの特徴
以上のように人気の旅行ポータルサイトを見ていくと、以下のような共通点があることがわかります。
- ターゲットを明確に決め、そのニーズに合わせた情報提供を行っている
- 情報の質に”丁寧さ”があり、ターゲットが欲しい情報の一歩先を網羅している
- サイト構造がわかりやすく、ターゲットに合わせて使いやすいサイトを構成している
もちろん旅行ポータルサイトは他にも多数存在するため一概に言えない部分もありますが、月間何万人ものユーザーに利用されるポータルサイトは、ユーザーにとって良質な情報(旅行に求める価値をユーザーそれぞれが感じられるような情報)を提供しているサイトであることがわかります。
自社サイトの目標を設定
これらを踏まえて、目標設定を細かく行っていきます。
新規でポータルサイトを立ち上げる場合、一般的には下記の数値が目標とされることが多いです。
- PV数
- UU数
- 平均滞在時間
- オーガニック検索からの流入数
- 広告クリック数
- 企業からの問い合わせ数
- 広告掲載数
漠然と「アクセス数をあげる」ではなく、「リリースから1年後に月間PVを10万にする」など、具体的な目標を設定します。
期日も決めると、ロードマップが見えてきます。
競合サイトを参考にしながら、コントロール可能な行動について、目標設定に落とし込んでいきましょう。
そうすると、どのフェーズでどんな対策をすれば良いかが定まってきます。
サイト構築の前に考えておきたい6つのこと


では、ポータルサイトを構築する前にどんなことを考えておく必要があるのかを整理していきましょう。
- リサーチをする
- サイトの目的を明確にする
- 具体的にターゲットを決める
- 差別化する方法を考える
- どんなコンテンツを揃えるか考える
- コンテンツから必要な機能を考える
リサーチをする



今ある旅行サイトでは紹介していない、もっとニッチな旅行体験を世の中に広めたい!



観光業に携わってきて気付いた”人と地域の繋がり”をもっと濃いものにするには、どうすればいいだろう?
旅行ポータルサイトを立ち上げたい理由には、このようなアイデアがあるかと思います。
しかし、いきなり何も調べずにコンテンツを組み立てていくのはオススメできません。
まずは、競合となるサイトはどのようなものか、検索上位にはどんなサイトがヒットしているのかをリサーチしていきましょう。
サイトの目的を明確にする



競合他社が旅行ポータルサイトをリリースしたから、自社でも立ち上げたい!
このように、「旅行ポータルサイトを立ち上げること」自体を目的としてしまうと、ほとんどの場合失敗に終わります。
旅行ポータルサイトを立ち上げるのは、あくまで一つの手段です。
「ネット上の情報が多く埋もれてしまっている宿泊施設を、独自の視点で取り上げることによって集客のサポートをしたい」など、ポータルサイトを立ち上げることで地域や世の中、ユーザーにどう影響を与えたいのか考えましょう。
具体的にターゲットを決める
サイトの方向性を決めていくには、どの層をターゲットにするかをまず決める必要があります。



誰でも便利に使えるサイトにしたい!
という考えもあるかと思いますが、「万人受けしたい」と考えると誰にも刺さらないサイトとなり、高確率で失敗するので注意しましょう。
具体的にターゲットを決めるには、下記について考える必要があります。
- メインターゲットとするユーザーの属性(学生、ファミリー、会社員 など)
- 性別
- 年齢層
- 関心ごと(子連れで楽しめる旅行、 普段味わえないような空間で羽を伸ばせる旅行 など)
- 利用目的(宿泊先の予約をしたい、情報収集したい など)
一口に旅行ポータルサイトと言っても、ターゲットの属性によって必要としている情報が大きく違います。
また、それらが共通していても性別や年齢層によって求める情報は変わるはずです。
大まかなターゲット層だけではなく、ペルソナも設定しましょう。
ペルソナとは、ターゲット層の人物像を具体的にしたものです。
そのポータルサイトを利用するであろうユーザーは、どんなライフスタイルで休日はどう過ごしており、潜在的には何を求めているかなど、実際に存在している人物として描き出していきます。
するとターゲット層が「どの時間帯に、どんなふうに検索をし、予約などの行動を行うのか」が見えてきます。
その行動にあわせたコンテンツを配信することで、集客やアクセス数アップにつながりやすくなります。
例えば、先ほど取り上げた『ゆこゆこ』では、ターゲットを”50代以上の中・高年層”としているのがわかりますね。


ターゲットを絞ることで、特集や検索条件への導線をわかりやすくしてワンクリックで欲しい情報が届けられるように工夫したり、サイト限定のプランを提示することで「このサイトで予約したい」に繋がる工夫をちりばめられます。
そうすると、多くのユーザーがサイトを訪問したり、サイトの滞在時間が長くなったりすることにより、結果的にサイトの「お気に入り登録」をして訪れてくれるユーザーを増やすことができます。
差別化する方法を考える
ターゲットが具体的に決まっても、まだコンテンツを組み立てるのは早いです。
既に同じターゲットに向けた競合サイトが存在することがほとんどだからです。
後発で同じことをしても成功する可能性は低いため、既存の競合サイトと差別化をはかる必要があります。
差別化する方法の具体例としては、以下の通りです。
- 旅行の行き先ではなく、「なぜ旅に出たいのか」を問うようなサイト構造にする
- 口コミなどの情報の正確性を上げるために、”生の声”を提供できるような設計をする
- 地域とのつながりをどのように具体的に表現するかを工夫してユーザーに伝える
このように、他サイトでは行っていないような独自のアイデアを反映させ、差別化を図ってみましょう。
どんなコンテンツを揃えるか考える
ここまで決まったら、ようやく「どんなコンテンツを揃えるか」を考える段階に入ります。
ターゲットによって必要としている内容は変わりますが、一般的にポータルサイトといえば下記のコンテンツを基本としていることが多いです。
- トップページ
- お知らせ(インフォメーション)欄
- 新着情報一覧
- 初めて訪れるユーザー向けのサイト紹介ページ
- 特集ページ
- 記事/コラム
- 検索バー/検索ページ
- 広告バナー
- ランキング
- 利用規約
- プライバシーポリシー
- 免責事項
- 運営会社概要
- お問い合わせフォーム
- リンクについての説明ページ
- 広告掲載についての説明ページ
- サイトマップ
旅行ポータルサイトであれば、内容にもよりますが下記のコンテンツも欲しいところですね。
- 口コミ
- 宿泊先の詳細
- オンライン予約システム
- 写真や動画
- 季節やトレンドの特集
この段階では具体的なターゲットや、競合と差別化する方法が決まっているはずなので
「ターゲットがどんな情報を必要としているか」を想像して、揃えるコンテンツを決めていきましょう。
コンテンツから必要な機能を考える
どんなコンテンツを揃えるか決まったら、そのコンテンツを掲載するために必要な機能を考えていきましょう。
一般的に、ポータルサイトに最低限必要とされている機能は下記の通りです。
- 検索
- 新着情報の自動表示
- 記事の投稿
- 検索結果一覧
- お問い合わせフォーム
「旅行ポータルサイトに欲しいコンテンツ」から考えるなら、下記の機能も欲しいところです。
- 口コミ投稿機能
- 宿泊先やお出かけ情報のページ内での口コミ表示
- 宿泊先などへそのまま電話ができる機能
- サイト内のオンライン予約システム
- 写真や動画を投稿できる機能
- AIチャットボット機能
- マイページ(会員登録)
必要な機能は「このコンテンツを掲載したいからこの機能が欲しい」といったように、コンテンツから考えることをおすすめします。
「競合にない斬新な機能があれば便利そう」など、機能の実装を目的としてしまうと、本来は不要だったはずなのに実装して無駄に開発費が高くなったり、ユーザーにとって価値のない機能になってしまうからです。
リリース後の集客方法


ポータルサイトは作って終わりではなく、リリースしてからが本番です。
リリース後にどうやって集客していくのかを考えていきます。
『SimilarWeb』で調べたように、ポータルサイトへユーザーが流入してくる主な経路は、検索エンジンや外部サイトです。どのような方法で、アクセスを促すことができるでしょうか。


検索エンジン(SEO)
検索エンジンからのアクセスを増やすのに重要なのは、キーワードの選定です。
いわゆるSEO対策を行うことで、ポータルサイトの集客につながります。
キーワードの探し方
キーワードを探す上で有力なツールに、「Google広告」内の『キーワードプランナー』や『Googleトレンド』があります。


『キーワードプランナー』は、検索ボリュームや関連キーワードを調べることが可能です。
今回は、『Googleトレンド』を使ってキーワード候補として「桜 温泉」を調べてみます。


引用元:Googleトレンド
『Googleトレンド』は、Google での最新の急上昇ワードを、視覚化されたデータとして出してくれます。
周囲での人気度の動向や、地域別人気度、人気関連キーワードを調べることが可能です。
「桜 温泉」というキーワードで調べてみると、「熱海 日帰り 温泉」のように関連キーワードが表示されます。これらの関連キーワードは、記事や特集を組み立てる上での参考になります。
検索結果で上位に表示させるには
しかし、人気のキーワードの上位には、大手のポータルサイトが多数表示されていることが多いです。
では、リリースしたばかりのサイトが上位に表示されるには、どうすれば良いのでしょうか。
結論から言うと、リリースしたばかりのサイトを検索上位に表示させる方法は下記となります。
- 競合性の低いキーワードを見つける
- ユーザーの検索意図に応えたコンテンツを作る
- 競合サイトにはない独自性の高いコンテンツを作る
細かく言えば上記以外にも気をつけるべき点はありますが、検索エンジンからの流入を増やしてポータルサイトの集客につなげるには、これらをすべて兼ね備えたコンテンツをどれだけ多く揃えられるかが鍵となります。


SEO対策はすぐに効果が表れるものではないため、効果が表れるまでに最低でも3ヶ月はかかることは予め受け入れて対策をする必要があります。
外部サイト
ポータルサイトの流入経路として、検索エンジンからの流入に次いで多いのが外部サイトからの流入です。
外部サイトからの流入を増やす方法としては、下記が挙げられます。
- プレスリリースを行う
- 宣伝できるサイトに登録する
- 広告を掲載する
- インフルエンサーに宣伝を依頼する
無料でできる方法ばかりではありませんが、SEO対策は効果が表れるまでに時間がかかるため、外部サイトや広告なども併用して集客を行うことをおすすめします。
旅行ポータルサイトであれば、下記のサイトを利用して集客するのがおすすめです。
広告を掲載するならバナー広告よりも、サイトの魅力を詳細に伝えられる記事広告(PR記事)がおすすめです。
掲載期間が決まっているものと、サイトが閉鎖されない限り永続的に掲載されるものがあるので、可能であれば後者のサイトの記事広告をおすすめします。
SNS
X(Twitter)やInstagramなど、SNSでの集客は無料でできるため、活用しないのは損です。
有料で広告を掲載することもできます。
SNSを運用する場合も、「ターゲット層が必要としている情報」が何かを考え、それを発信していくことで、フォロワーが増えてサイトの集客に繋がっていきます。
ただ運用すれば良いわけではなく、お知らせのみのアカウントや、スタッフの日常などは投稿しても伸びにくいです。
ポータルサイトの多くは記事コンテンツがあるので、記事の内容をSNS向けに簡略化したものや、ユーザーの視覚に訴求できるグルメや宿の雰囲気の写真・動画を投稿するのがおすすめです。
ポータルサイトを構築するには


旅行ポータルサイトに限らず、ポータルサイトが成功するかどうかは構築前にほとんど決まっていると言っても過言ではありません。


ターゲット層が具体的に決まり、どんなコンテンツを掲載するか、どうやって集客するかなど、準備をしっかり行ってから本格的にサイトの構築を行っていきましょう。
サイト構築に必要なもの
サイトを構築していくために必要なものは下記となります。
契約関係
- サーバー
- ドメイン
- SSL
サイト内で使用する素材
- サイトのロゴ
- サイト内で使用するテキスト
- サイト内で使用する画像・動画
自社で準備できるものはしておくことをおすすめしますが、内容や予算にあわせて開発会社に相談した方が良い場合もあります。
サーバーなどは知識がないと難しい部分もあると思いますので、弊社では想定されるサイトの規模や機能に合わせて提案させていただいています。
サイト構築の流れ


弊社セルバでサイト構築を行う場合は、下記のプロセスになります。
他社様では細かい部分が違ってくることがありますが、参考にしてください。
ご依頼いただいた内容を基に、見積書を作成いたします。見積もり内容に納得いただき発注いただけましたら、正式に契約となります。
要件定義にてご依頼内容の詳細を詰め、お客様がイメージされているものを具体的にしていきます。
その後、具体的に決まった内容をシステム・デザイン面の要件としてまとめる概要設計を行い、詳細設計にて概要設計の内容を、開発時の設計書まで落とし込んでいきます。
設計書に沿って、実際に構築をしていきます。
テスト段階では、要件定義・設計にそって開発できているか、動作不具合がないかをまず社内で確認いたします。
次にお客様にも要件定義の内容を満たしているか、動作不具合がないか、品質に問題がないかをご確認いただきます。
お客様によるご確認で、新たに発生した軽微な修正も行い、その修正に対してテストを行うことを繰り返していきます。
テストが完了したら、いよいよサイトのリリースです。
注意したいのは、テスト段階で発生しなかった不具合などが発生する可能性があることです。
これはテスト段階とは違い、同時に多くのユーザーがアクセスすることで初めて表面化する不具合があるためです。
リリース後の不具合には迅速に対応し、安定して運用ができる状態にしていきます。
制作費用
ポータルサイトの制作費用については、弊社で制作する場合は下記が目安となります。
初期費用:250万円~
(内訳:デザイン・コーディング: 100万円~ / システム開発: 150万円~)
月額費用:4万円~
(内訳:お問い合わせ対応 / サービス監視 / 問題発生時の原因調査・復旧対応)
※サーバー・ドメイン・SSL・メルマガ配信ASPに関する費用は除く
必要な機能や納期によって大きく変わりますので、詳しくはお問い合わせください。
制作期間
必要な機能によって変わりますが、最短で1か月程度となります。
弊社はポータルサイトの開発を得意としており、何かと必要な機能が多く納期が長くなりがちなポータルサイトも短い納期での開発が可能です。
他社で断られた場合でも、お気軽にお問い合わせください。
お客様からのよくある質問


弊社で今までにお客様からいただいた相談の中で、よくある質問とその回答をまとめました。
- デザインは自由に変更できますか?
-
見積の範囲内でできる内容であれば、対応可能です。
当初の見積の範囲を越えた変更をする場合は、別途費用を請求させていただきます。 - サイト構築前の準備が重要と聞きますが、マーケティングの知識がなく、戦略をどうやって立てればいいかわりません。
-
弊社は開発だけでなくWEBでの集客支援も行っていますので、戦略についてもお気軽にご相談ください。
マーケティングの知識がなくても、お客様の目的やご希望をヒアリングし、実現できるプランを提案させていただきます。 - サイト構築後もサポートはしてもらえますか?
-
もちろん、サイト構築後もサポートいたします。
保守が続く限り不具合の修正などに対応させていただくほか、アクセス数を伸ばしたいなどのご相談も承ります。 - 記事の書き方がわからないので、記事コンテンツの制作もお願いできますか?
-
別途費用をいただきますが、対応可能です。お気軽にご相談ください。
- スマートフォンからのアクセスを増やしたいです。
-
旅行ポータルサイトはPCよりもスマホで閲覧するユーザーが圧倒的に多く、スマホの最適化は大前提として行いますのでご安心ください。
スマホで閲覧した際の表示スピードや軽さへの対応が、検索順位にも大きく影響します。ターゲットユーザーやサイトで取り扱うテーマによっては、スマートフォンよりもPCでの最適化を優先した方が良い場合もありますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
20年以上Web構築に携わる弊社の目線で、競合分析や運用、サイト構築のフローについて詳しく解説していきました。
旅行ポータルサイトは数多くありますが、結局のところ、勝負すべきところは独自性です。
自社の魅力を最大限発揮できるような旅行ポータルサイトを作りたいとご希望の企業さまは、ぜひ一度弊社へのご相談もご検討いただけると幸いです。
また、セルバでは『セルバポータルサイト構築CMS』というサービスで、サイト構造にこだわりながらも、ゼロから作るよりも構築費用が安く、セキュリティの高いサイトを構築可能です。
また、サイトリリース後の集客支援なども行っているため、サイト運営が軌道に乗るようなサポートもさせていただいております。よろしければぜひご検討くださいね。

