WordPressでポータルサイト作成|オススメの作り方とは

「ポータルサイトをWordPressで作れるらしい」と聞いて、この記事を覗いてくださったことかと思います。
ここでは、WordPressを使って実際にポータルサイトを制作した経験のある弊社が、「どんなポータルサイトがWordPressで作成するのに向いているのか」について徹底的に解説していきます。


WordPressでポータルサイトを作ること


「WordPress」というツールを使って「ポータルサイト」を作成することで、どのようなサイトを制作できるのかについて詳しく見ていきましょう。
そもそもWordPressって?
今日、WordPress は PHP と MySQL で構築され、GPLv2 でライセンスされています。また、Web 上にある全サイトの43%以上がこのプラットフォームを選択しています。(中略)
技術的な経験が少ない人はそのまま使えますし、より詳しい方は驚くような方法でカスタマイズすることができます。
引用元:WORDPRESS.ORG日本語 ※2024.10月時点
このように、Webサイトを作成するための”プログラミングやWebデザインの知識がなくても使える”プラットフォームとして、WordPressが紹介されています。全サイトの43%とは、驚きの数値ですね。
WordPressは世界で一番のシェアを誇るCMSとして人気で、個人用やビジネス用など、あらゆるシーンで利用されています。
その人気の秘密は、以下の3点です。
- コードを書く技術がなくても、直感的な操作でウェブサイトの作成ができるから
- 目的に合わせたテンプレートが豊富にあるから
- さまざまな機能を拡張ツールを使って装備できるから
ポータルサイトの定義って?
ポータルサイト(英: portal site)は、World Wide Webにアクセスするときの入口となるウェブサイトである。ウェブ閲覧者はポータルサイトを起点としてウェブの探索を行うことになる。代表的なポータルサイトとしてGoogle,Microsoft Bing,MSN,Yahoo!,AOLが存在する。
引用元:Wikipedia
このように、ポータルサイトはサイト内で検索などを行える情報探索ツールで、さまざまな情報を保有しているサイトであると言えます。
引用内の例に上がっているサイト以外では、以下のようなサイトがあります。
地域特化型ポータルサイト
例:自治体ホームページ、観光サイト、地域情報ブログなど
専門分野特化型ポータルサイト
例:不動産サイト、求人サイト、グルメサイトなど
その他
社内向けポータルサイト、カスタマーポータルサイト、コミュニティ型ポータルサイトなど
WordPressでポータルサイトを作った事例


では、実際にWordPressで作成されたポータルサイトの例を見てみましょう。
企業コーポレートサイト




情報サイト


ショップサイト


このように、WordPressで作成したサイトは簡単な検索機能やブログ機能、お知らせページなどが付いたものが得意なことがわかります。
よく見かけるタイプのサイトだと思うので、全世界で43%のシェアは納得です。
ポータルサイト向けのWordPressテーマ


では、WordPressでポータルサイトを作る際に向いているテーマについて見ていきます。
テーマとは?
WordPressでいう「テーマ」とは、サイト全体のデザインを決めるテンプレートのことです。
アカウントを開設したばかりの初期状態でもデフォルトのテーマは存在するので、そのまま利用することも可能です。
テーマは有料のものと無料のものがあり、それぞれ機能・デザイン・サポートの面で差別化されています。
テーマを変更するメリットは以下の通りです。
- 初心者でもデザイン性の高いWebサイトを作ることができる
- 簡単にカスタマイズできる
- SEO対策が強いテーマも存在し、収益化や集客増に有利
WordPressのテーマは、技術力がなくてもクオリティの高いサイトを作成することができるようになっており、「技術力はないけど、自分である程度自由に作りたい」という方には導入するメリットが大きいです。
本来、自由なデザインにはWebデザインの知識、カスタマイズにはプログラミングの知識、SEO対策にはWebマーケティングの知識が必要なので、それらを一気に実現できるというのはすごいですよね。
人気のテーマ3選
前述したWordPressのテーマは、世界に8,000以上存在するようで、テーマを検索するにもどう見たらいいか分からないことがほとんどだと思います。
どのようなテーマがポータルサイトに適しているのかについて、詳しく見ていきましょう。
まずはテーマを選ぶポイントから整理していきます。
テーマを選ぶ時のポイント
- サイトのコンセプトに合ったデザインかどうかを、デモサイトなどで確認する
- SEOに強いテーマを選ぶようにする
- スマホ対応(レスポンシブ対応)のテーマを選ぶ
- ページの読み込み速度が早いテーマを選ぶ
- サポート体制が充実している
- セキュリティやバグ修正のため、定期的に更新されているテーマを選ぶ
- 開発元が信頼できる
これらを重視してテーマを選ぶことで、ポータルサイトを制作する際に、より多くの人に見てもらいやすいサイトを制作することができるようになるでしょう。
では、ポータルサイトに適した人気のテーマをご紹介します。
Gorgeous


作成例:英国アーユルヴェーダカレッジ


Newspaper


作成例:食品新聞


Avada


作成例:ネイティブメディア


ポータルサイトに適したWordPressプラグイン


プラグインとは?
WordPressの「プラグイン」とは、WordPressでの機能を拡張するために追加できるプログラムのことです。
新しい機能を追加したり、既存機能をレベルアップすることが可能になり、より便利にWordPressを利用できたり、サイト制作における柔軟性が上がったりします。
こちらもテーマと同様、有料のものと無料のものがあり、WordPress管理画面でインストールして有効化することで使用できます。
効果的なプラグインの使用ポイントと使用例
では、効果的にプラグインを使用するためのポイントを整理していきましょう。
効果的にプラグインを使用するためのポイント
- 必要最小限のプラグインを使用:不要なプラグインは削除し、サイトの軽量化を図る
- 定期的な更新:セキュリティリスクを軽減し、最新の機能を利用する
- 互換性の確認:テーマや他のプラグインとの相性を事前にチェック
- 信頼できる開発元の選択:評価やダウンロード数を参考に選定する
このように、プラグインは便利な機能ではありますが、プラグインを導入しすぎてサイトが重くなることもあります。
本当に必要な機能なのかどうかを十分に検討したうえで導入するほうが良いですね。
では、ポータルサイトの機能を強化するために、有効なプラグインの例を一部ご紹介します。
有効なプラグインの例
- Yoast SEO:SEO対策に必須のプラグイン
- WP Super Cache:サイトの表示速度を向上させるキャッシュプラグイン
- Jetpack:セキュリティ、パフォーマンス、マーケティング機能を一括で提供
- Contact Form 7:問い合わせフォームの作成と管理
- WooCommerce:Eコマース機能(ネット上の契約・決済機能)の追加
なんだかうまくいかない問題


WordPressでポータルサイトを作成していて、つまずくこともあるかと思います。
どのように上手くいかないのか、事例と一緒に原因と対策を考察していきます。
サイトが重くなる原因と対策
- コンテンツが多すぎる
- 高解像度画像の過剰使用
- 複雑なJavaScriptやCSSの使用(プログラミング)
- 低品質のホスティング(レンタルサーバー)
- プラグインの過剰使用
このように、サイトが重くなる原因はさまざまですが、基本的には「容量不足」が大きな原因として挙げられます。
特に気を付けなければいけないのは”プラグインの過剰使用”。詳しく説明していきます。
プラグインの過剰使用は、以下のような問題を引き起こす可能性があります。
プラグインの過剰使用による問題
- ページの読み込み時間が増加し、ユーザー体験の低下につながる
- ホスティング(レンタルサーバー)費用の増加や、サーバーダウンのリスクがある
- 脆弱性のあるプラグインが、セキュリティ面での攻撃の標的になる可能性がある
- 多数のプラグインの更新や管理が複雑化する
このように、プラグインを過剰使用するとさまざまな問題が発生し、結果的に「サイトが重い…」に繋がってきます。
そのため、定期的なプラグインの見直しと最適化が重要となります。
サイトが重くなった時の対処法は、以下の通りです。
- 圧縮ツールを使用し、画像を適切なサイズに調整
- WP Super Cacheなどのプラグインでページ読み込みを高速化
- CDNを利用することでコンテンツ配信を分散し、ロード時間を短縮
- 不要なデータを定期的に削除・整理
バグが起きやすい原因と対策
では、サイト内のバグが起こってしまう場合の原因を考えてみましょう。
ポータルサイトでバグが発生しやすいパターンは以下の通りです。
- 複数のプラグインが同じ機能を制御しようとする
- テーマのアップデートにより、カスタマイズした部分が上書きされた可能性がある
- PHPの更新により、古いプラグインが最新のPHPで動作しない
このように、プラグインの機能が重複していたり、テーマやPHPなどの更新により動作状況が変わってしまう場合があるため、更新があった場合は特に注意しなければなりません。
ポータルサイトでバグが発生しやすいときの対処法は以下の通りです。
- 問題発生時に復旧できるよう備えるために、定期的なバックアップを行う
- 本番環境に適用する前に事前テストを行う
- 専門家にコードレビューを行ってもらい、カスタムコードをチェックしてもらう
また、ポータルサイトの制作は、複雑なカスタマイズが必要となる場合があります。
プラグインを追加しすぎてサイトが重くなりそうであれば、自分で作ろうとせずプロにお任せするのも一つの手です。
運用後のことも考えて制作するよう心がけましょう。
以下のような場合は、プロの開発者に依頼することをお勧めします。
プロの開発者に依頼するほうがいい場合
- 既存のプラグインでは実現できない特殊な機能が必要な場合
- テーマ内のデザインの、基本構造を変更する必要がある場合
- 大規模なトラフィック(多量のアクセスや大きなデータの移動など)に対応するための調整を行う必要がある場合
- 多数のカスタムフィールド(入力項目の自由追加)や関連付けが必要な場合
セキュリティ面を保護する方法


ポータルサイトは多くのユーザーが利用するため、セキュリティ対策が特に重要となります。
セキュリティ面でどのように対策をするかは、以下の通りです。
- 強力なパスワードの使用:管理者アカウントを保護
- 二段階認証の導入:不正アクセスのリスクを軽減
- 定期的なアップデート:WordPressコア、テーマ、プラグインを最新の状態に
- セキュリティプラグインの活用:Wordfence、Sucuriなどを導入
- SSLの導入:データ通信の暗号化
- ファイアウォールの設定:不正なアクセスをブロック
このように、セキュリティ対策においてはさまざまな面で対策が必要となってきますが、知識のない人にとっては何をどのように行えばいいかわからないことが多いかと思います。
セキュリティ専門家または開発会社に依頼すべきケース
ポータルサイトでは「多くの個人情報」を取り扱う場合があります。このような場合、当然ながら高度なセキュリティ対策が求められます。
その場合は、セキュリティ対策の専門家に依頼するか、サイト自体の制作を開発会社に依頼することをおすすめします。
セキュリティ専門家または開発会社に依頼すべきケース
- 個人情報を扱うサイト
- Eコマース(決済が発生する)サイト
- 大規模な会員制サイト
- セキュリティ監査を行いたい場合
ポータルサイトはWordpressを使って自分で制作できますが、サイト規模はどうしても小規模程度になってしまいます。
大規模なポータルサイトを制作したい場合は、運用のことも考えて開発会社に依頼したほうが無難です。
ある程度の費用は必要になりますが、自分で作るよりもはるかにバグの発生などは抑えられるでしょう。
専門家や開発会社の支援が不可欠な大規模プロジェクトとは
- 複数言語対応
- 高度な検索機能
- ユーザー管理システム
- 外部サービスとの連携
- 将来的な拡張に備えたアーキテクチャ設計
ポータルサイト制作を行うのであれば、検索機能は必須です。
検索機能にこだわりがなければWordPressでも十分制作可能かと思いますが、ユーザーがサイトをより楽しんでもらえるようにするための「こだわり検索」などを導入したい場合には、サイト制作を開発会社に依頼してみましょう。
まとめ
WordPressによるポータルサイト制作について解説していきました。
実際にフルスクラッチとWordPressを使っての両方でポータルサイトを制作した経験のある弊社が思うに、やはり自分で簡単に制作できるサイトには限界があるということです。
特に、弊社が過去に運用していたサイトで、プラグインを入れ過ぎてかなり重くなったサイトが実際にあるので、ポータルサイトのように情報量が多いサイトを運営する場合はあまりおすすめできません。
WordPressで制作するなら、コンテンツが記事に限定されているオウンドメディアであれば、制作も運営管理も複雑でないので、コスパ的にも良いと感じています。
弊社はポータルサイト制作を得意としております。補助金を使っての開発や、レベニューシェアで制作することも可能です。
納期が短くて他社様に断られたという場合や、制作費用を抑えたいというお悩みも、諦めずにぜひ一度ご相談くださいね。

