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パートとして働くことは、多くの人々にとって柔軟な働き方の選択肢の一つです。
家庭の事情やライフスタイルに合わせて勤務時間を調整できるため、特に主婦などに人気の働き方です。
しかし、最近では下記の引用(X・旧twitter)のように「パートに求めすぎ」と感じる声も増えています。
弊社でも人材事業をしているので、この流れについては考えさせられる部分も多くあります。
パートタイマーに求められる役割や責任について、正社員や派遣社員との違いを探ります。
まずは「パート」とは何か? というところから整理していきます。
パート[part]
〈名〉その企業の正規の労働時間よりも一日・一週・一か月あたりの労働時間が短い勤務制度。⇔フルタイム
引用元:明鏡国語辞典 第二版・大修館書店
このように、辞典では「短時間労働者」という定義付けがされています。もう少し詳しく見てみましょう。
「パートタイム労働者」とは
パートタイム労働法の対象である「短時間労働者(パートタイム労働者)」は、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
例えば、「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」など、呼び方は異なっても、この条件に当てはまる労働者であれば、「パートタイム労働者」としてパートタイム労働法の対象となります。
引用元:『パートタイム労働法が変わりました!』・厚生労働省
また、対比である「フルタイム」の定義も含めて、「フルタイム」と「パートタイム」の違いを見てみましょう。
普段、なんとなく分かったような気になっている「フルタイム」と「パート」。ちがいってご存知ですか?
これは[就業形態]と言い、日数や時間を基準にした仕事の分け方です。ハローワークでは、正社員や正社員と同じ日数・時間数の仕事をフルタイム、正社員より少ない日数や時間の仕事をパート(タイム)と呼んでいます。
引用元:ハローワーク三田
この定義を見てみると、「パート」とは「短時間労働者」という意味であって、雇用形態を表すものではないということがわかります。
例えば、週5日・1日8時間勤務のアルバイトであれば、「フルタイムアルバイト」と定義されるし、週3日・1日5時間勤務のアルバイトであれば「パートアルバイト」と定義されるわけです。
では、パートアルバイトとして働く人は、どうしてこの働き方を選んでいるのでしょうか?
こう見ると、それぞれでさまざまな理由や事情があって、パートタイムという就業形態を選んでいることがわかります。
わかりやすくまとめると、以下の通りです。
かくいう私も現在パートアルバイト勤務で、理由は子どもが小さいため、フルタイム勤務したくてもできなかったからです。
今はこの働き方がすごく働きやすく、自分に合っているなと感じています。
では、パートアルバイトの働き方は、フルタイムとどう違ってくるのでしょうか?
フルタイム勤務の代表とも言える”正社員”。働き方や仕事内容に違いはあるのでしょうか?
正社員として働く場合、企業が求めるのは長期的に責任をもって働く力と多岐にわたる業務の遂行能力です。
正社員は企業の一部として、戦略的な決定にも関与し、それに伴ってその責任も大きくなります。
一方、パートタイマーは短時間勤務が前提であり、本来は特定の業務や補助的な役割を担うことが一般的です。
しかし、これは一般的な働き方の内容であり、「パート = 責任の伴わない仕事」とは限りません。
職場によって、短時間労働であるために責任のある仕事を任せることが困難な場合が多いとは思いますが、パートタイムでしか働けない立場の人も、責任をもって働くことは可能です。
また、厚生労働省の資料にこのような記載がありました。
・通常の労働者と比較して、パートタイム労働者の職務の内容と一定の期間の人材活用の仕組みや運用などが同じ場合 その期間について、賃金を通常の労働者と同一の方法で決定することが努力義務とされています。
・これは、通常の労働者とパートタイム労働者とで職務の内容と人材活用の仕組みや運用などが同じであれば、単位当たりの仕事の対価は同じであるべきという理念を表したものです。
引用元:『パートタイム労働法が変わりました!』・厚生労働省
ここにもあるように、職場によって正社員(この資料でいう「通常の労働者」)と同じ業務をする可能性は大いにありますが、それに対する対価も同じであるべきという指標があり、努力義務ではありますが、責任の大きな仕事の場合は時給を正社員と同等にするのが望ましいとされています。
労働内容が同等かどうかについては細かく規定が決まっているようなので、気になる方はこちらでご確認ください▼
以上のことから、パートタイマーに対して”責任範囲の広い仕事”や”責任が重い仕事”を求めるケースも少なくありません。
例えば、店舗運営においてはパートタイマーがシフトリーダーとして勤務することもあり、売上管理やスタッフの指導、顧客対応などの責任を負います。
これに対して、正社員は、より広範な業務を担当し、会社全体の目標達成に向けた戦略的な役割を担うこともあります。
しかし、パートタイマーが正社員と同等の責任を負うことに不満を感じる人もいるのが事実です。
したがって、企業側はパートタイマーの役割と責任範囲を明確にし、適切な待遇を提供することが重要だと考えられます。
細かな業務に関しても、業務分担表などを作成して、業務の範囲や責任を明確にしておくことで、パートタイムで働く人の理解を得られるように企業側が努めることができると、社内の人間関係でもいい関係を築けそうですね。
では、雇用主の違う”派遣社員”とパートアルバイトの違いは何でしょうか?
派遣社員とパートアルバイトはそもそも、雇用主が違っています。
パートアルバイトは働く場所で雇用されていますが、派遣社員は派遣会社に雇用されているため、立場が全く違っています。
また、派遣にも「フルタイム」と「パートタイム」の働き方があり、パートタイムで派遣として働くことも可能です。
派遣として働く人は、特定のスキルや経験を持つことが多く、プロジェクトベースや期間限定で働くことが一般的です。
派遣会社を通じて企業に派遣されるため、契約期間が明確に定められており、その期間内で成果を求められます。
一方、パートタイマーは企業の直接雇用であるため、長期間にわたる日常業務を担当することが多いです。
派遣という働き方は、時給制の人と月給制の人がいます。
特に時給制で働く人は、パートアルバイトの時給と比べられやすく、ほとんどの場合はパートアルバイトよりも、パート派遣の方が時給が高いことが多いです。
それは”別企業に雇われているため”に発生する金額の違いによるものです。
求人を出して募集する際に、企業はかなりのコストをかけますが、それよりも派遣を雇うほうが効率よく早く人材を獲得できる場合があるため、そういった場合は人材派遣会社のサービスを利用して、派遣元が設定した時給設定をしています。
その場合は、どうしても直接採用の人よりも派遣の方が時給が高くなってしまいやすいです。
このように違いを見ていきましたが、「パートなのに仕事が多すぎる」「パートなのに時間内に終われない」「社員よりパートさんの方が仕事できるのでは?」などといった声も現実にはあります。
そんな時の解決法はあるのでしょうか?
パートアルバイトという雇用形態を採用している企業からすると、正社員とは違う立場で働く人がいてくれることにメリットを感じるから、この雇用形態を利用しているケースが多いでしょう。
このことから、パートの方が働きやすい職場づくりを整えることは、最優先事項であると言えます。
パートの方が不満を持つのが”正社員との働き方の違い”なのであれば、フルタイム勤務とパート勤務の業務内容の違いを明確化して見える化したり、パート勤務の方用のキャリア形成を見える化して、「この業務ができれば時給がこのくらいになる」などがわかるようにすれば、不満よりもやる気を湧かせることができるのではないでしょうか。
それでも不満を感じるのであれば、職場を変えることが何よりもご自身を守ることに繋がります。
自分の働き方に合った職場選びをするのは大変だと思いますが、自分に合わないしんどい環境で頑張り続けるよりも、一歩踏み出して新しい環境に行くのが、企業にとってもご自身にとってもいい選択ではないでしょうか。
弊社では、さまざまなジャンルの求人サイトを運営しており、パートアルバイトなどの求人情報も数多く掲載しています。転職を希望される場合は、ぜひ一度ご覧くださいね。
パートでの働き方に関する不満の代表とも言える「パートに求めすぎでは?」という問題について触れていきました。
大前提として、企業がさまざまな働き方の人を雇用するのは、企業にとって必要だからです。
そのため、雇用主という立場を利用して、従業員が不満を持ってしまうような条件で働かせてしまうことは、避けなければなりません。
どんな立場の人も安心して楽しく、時にはキャリアアップを目指して前向きに働ける環境をつくるのに、企業側の”雇用される側の立場を理解する努力”と、雇用される側の”企業側を理解しようとする努力”の双方の努力があってこそ、いい職場環境がつくれるのではないかと考えています。
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広告営業→誌面編集→販売接客→マーケティングと様々な経歴を持つ1児の母。
子育てしながらも、自分の想像力を活かした仕事がしたいと、マーケティング未経験者ながらセルバに入社。
日々勉強しながら、SEO対策などに従事。