【業務効率化ツールって?】業種別ツール解説と業務効率化の始め方




業務効率化ツール、ちょっと調べておいて
そんなふうに突然言われて、戸惑っていませんか?



そもそもどんなツールがあるの?



自社に合うものってどう選ぶの?
と悩んでいるあなたへ、
最初に考えるべき視点や医療・教育・飲食・建設などの業種別に役立つツールや選び方のコツ、補助金を活用した導入方法までわかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、ただ知識を得るだけでなく 職場の働き方を本当に良くするための考え方が見えてくると思います。
業務効率化とは


では「業務効率化」と言われて まず何を考えればいいのかを整理しながら解説していきます。
最初に考えておくべきポイント
業務効率化の第一歩は、何か特別なツールを探すことではありません。
まず大切なのは「自分たちの業務の中で、どこに時間がかかっているのか?」に目を向けることです。
たとえば、こんな経験はないでしょうか?
- 同じことを毎回メールや紙でやり取りしている
- 申請書類のチェックや転記に時間がかかっている
- 誰が何を担当しているかが分かりづらく、確認に手間がかかる
- 会議や打ち合わせが多く、肝心の作業が後回しになる
これらはすべて「効率化できるかもしれないポイント」なんです。
つまり“時間がかかっている=ムダが潜んでいる”というサインでもあります。
業種や職種によって、ボトルネックとなる業務はさまざまです。
だからこそ、効率化を考えるときは「どんなツールを使うか」よりも先に「どこを改善すべきか」に意識を向けることが大切です。
【業種別】何がどう効率化すると良いかを解説
業種別の課題と効率化ポイントと、それに役立つ道具をご紹介していきます。
自分の職場の課題を見つけるヒントとして、ぜひ活用してみてください。
◆ 医療・介護系
効率化ポイント | 役立つ道具 |
---|---|
記録は紙ではなくタブレットや音声入力で残す | 電子記録ツール |
申し送りはチャットや記録共有アプリで可視化 | 職員間チャット |
シフト調整は専用ツールで自動作成・通知 | シフト自動作成ツール |
◆ 教育・スクール系
効率化ポイント | 役立つ道具 |
---|---|
連絡帳やお知らせをアプリで一斉配信 | 保護者連絡アプリ |
授業資料はクラウド上で管理・共有 | 教材共有・授業支援ツール |
出欠・成績はデジタル化して一覧化 | クラウド成績表 |
◆ 飲食・小売系
効率化ポイント | 役立つ道具 |
---|---|
スタッフの勤怠やシフト希望をオンラインで一元管理 | シフト・勤怠管理ツール |
在庫はリアルタイムで自動把握し、発注も自動化 | 在庫・発注管理システム |
日報・売上集計はPOSレジで即時反映 | POSレジシステム、オーダー受付自動化ツール |
◆ 物流・製造系
効率化ポイント | 役立つ道具 |
---|---|
作業工程や稼働状況をモニターで可視化 | 工程・進捗管理ツール |
点検はスマホやタブレットで記録 | 点検・検品記録のデジタル化 |
倉庫内在庫はスキャンやIoTで管理 | 倉庫・在庫管理システム(IoT在庫システム) |
◆ 士業・専門職系
効率化ポイント | 役立つ道具 |
---|---|
顧客とのやりとりや履歴をシステムで一元管理 | 顧客管理ツール |
書類作成をテンプレート化+電子署名で簡略化 | 電子契約ツール |
作業時間の記録と請求書作成を自動化 | 作業時間管理・請求連携ツール |
◆ 建設・インフラ系
効率化ポイント | 役立つ道具 |
---|---|
現場写真をクラウドで整理・報告 | 現場管理・報告アプリ |
工程や日報はスマホから直接入力・共有 | 図面管理・資料共有ツール |
点検結果をフォームで即時共有・保管 | 安全点検・パトロール記録アプリ |
◆ 美容・サロン・ヘルスケア系
効率化ポイント | 役立つ道具 |
---|---|
予約はWebで自動受付し、空き枠を調整 | 予約管理システム |
顧客情報や施術履歴はアプリで管理 | 顧客カルテ管理ツール |
売上はPOSで自動集計し、分析まで対応 | 売上・集計のPOSシステム |
◆ 金融・保険系
効率化ポイント | 役立つ道具 |
---|---|
顧客情報や提案履歴を一元管理 | 顧客管理・営業支援ツール |
契約は電子サイン・クラウド保存で完結 | 電子契約・オンライン申込ツール |
成績や営業進捗はダッシュボードで可視化 | 営業分析・ダッシュボード |
【業種別】業務効率化ツール解説


では、何をどう活用することが業務効率化に繋がるかを理解したところで、各業種別のツール解説を行っていきます。
医療・介護系
活用できる道具とツール
電子記録ツール:タブレットや音声入力で介護・看護記録を入力できる
∟ツール例:Care Viewer、ほのぼのNEXT
職員間チャット:利用者の状態変化や申し送りをチャット感覚で共有
∟ツール例:メディカルケアステーション、LINE WORKS
シフト自動作成ツール:スタッフの希望をもとに最適なシフトを自動作成
∟ツール例:ジョブカン勤怠、ShiftMAX、勤務表プロ
教育・スクール系
活用できる道具とツール
保護者連絡アプリ:一斉配信、欠席連絡、連絡帳などをアプリで完結
∟ツール例:CoDMON、学童保育支援システム、キッズリー
教材共有・授業支援ツール:教材をクラウドで管理し、授業中に活用可能
∟ツール例:Google Workspace for Education、ロイロノート
飲食・小売系
物流・製造系
活用できる道具とツール
工程・進捗管理ツール:作業ごとの進行状況を画面でリアルタイムに可視化
∟ツール例:MotionBoard、Asprova APS
点検・検品記録のデジタル化:紙からタブレットへ、帳票の記入を効率化
∟ツール例:i-Reporter、XC-Gate、SmartAttack
倉庫・在庫管理システム(IoT在庫システム):棚卸やピッキングの効率化、誤出荷防止
∟ツール例:zaico、ロジザードZERO、ロジクラ
士業・専門職系
活用できる道具とツール
顧客管理ツール:顧客ごとの案件履歴・連絡履歴を一元管理
∟ツール例:kintone、HubSpot CRM
電子契約ツール:契約書をテンプレートで作成し、電子署名で完結
∟ツール例:クラウドサイン、GMOサイン、ContractS
作業時間管理・請求連携ツール:タイムチャージを記録してそのまま請求書に反映
∟ツール例:TimeCrowd、マネーフォワードクラウド勤怠
建設・インフラ系
活用できる道具とツール
現場管理・報告アプリ:写真や日報をスマホで送信・クラウドで共有
∟ツール例:ANDPAD、Photoruction、KANNA
図面管理・資料共有ツール:最新の図面をクラウドに一元管理し、現場でも確認可
∟ツール例:Bluebeam Revu、Dropbox
安全点検・パトロール記録アプリ:チェックリストをスマホで入力。即時報告&保存
∟ツール例:現場クラウドONE、AQuick
美容・サロン・ヘルスケア系
活用できる道具とツール
予約管理システム:ネットやLINEで24時間予約対応、空き状況も自動管理
∟ツール例:SalonAnswer、SALON BOARD、reservia
顧客カルテ管理ツール:カラー履歴や肌状態などをスマホ・タブレットで記録
∟ツール例:Aiony、coming-soon
売上・集計のPOSシステム:技術者別売上・メニュー別分析で経営の見える化
∟ツール例:POS+ beauty、スマレジ、美歴
金融・保険系
活用できる道具とツール
顧客管理・営業支援ツール:顧客との接点、提案内容、進捗状況を可視化
∟ツール例:Sansan、Zoho CRM
電子契約・オンライン申込ツール:契約処理を電子化し、郵送・押印の手間を省略
∟ツール例:クラウドサイン、docusign
営業分析・ダッシュボード:担当者別・商品別の進捗をグラフで可視化
∟ツール例:スピーダ、Zoho Analytics、MotionBoard
選び方のヒントと始め方


さまざまなツールがあることが分かったところで、結局どれが必要なのか分からないといった場合、どのように選ぶのがいいのでしょうか?
選び方のヒントや開発会社の選び方、補助金を活用した導入方法についても触れていきますね。
ツールが多くて迷ってしまう場合の選び方
いざ「業務効率化ツールを導入しよう」と思っても、世の中には似たようなツールがたくさんあって迷ってしまいますよね。そんなときは、以下の3つの視点を大切にすると、選びやすくなります。
ツールを選ぶ時に必要な3つの視点
- 「現場の課題に直結しているか」を最優先にする
- 「実際に使う人がストレスなく使えるか」で判断する
- 「他のシステムとつながるか」にも注目する
①「現場の課題に直結しているか」を最優先にする
便利そうなツールを選ぶ前に「そのツールで何が改善できるのか?」が明確になるかどうかを確認しましょう。
以下に、例を挙げてみますね。
悩み例:記録作業に時間がかかる
その原因として考えられる理由:
- 手書きや紙ベースで記録しているから
- 記録ルールやフォーマットが統一されていないから
- 入力端末やシステムの動作が遅いから など
このように、悩みには必ず根本の原因が存在します。
その原因を解決できるツールは何か?という視点でツール選びをしてみましょう。
②「実際に使う人がストレスなく使えるか」で判断する
どれだけ高機能なツールであっても、現場のスタッフが「面倒だし、よくわからない」と感じてしまえば、効率化どころか逆効果となってしまいます。
実際に使う人が“どういうものがストレスなく使えるのか”は、現場視点でないとわかりません。
どんなものが使いやすいのかを直接聞いてみることも大事ですが、可能であれば無料トライアルで試してみるのもおすすめです。
③「他のシステムとつながるか」にも注目する
既に使っているツール(勤怠・会計・チャットなど)と連携できると、データの入力や転記の手間がぐっと減ります。
「このツール、他とつながるのかな?」という視点も、長く使っていくうえでとても大切です。
どんなツールと連携しているかは明記されていることが多いので、ぜひチェックしてみましょう。
業務効率化ツールの開発会社を選ぶ時のポイント
業務効率化ツールを導入する際、既製のツールを活用する方法もありますが、あまりにも連携ツールが多くなり、ツールがいくつもあると現場が混乱する可能性も出てきます。
そういった場合は、既製品ではなく「自社に合ったツールを開発・カスタマイズしてもらう」ということもできます。
新規ツール開発となると手軽さやお試しなどはありませんが、既製ツールを使ってみてから「やっぱり自社専用ツールがあったほうが効率化になる」と判断されるケースも多いです。
そういった場合に失敗しないため、開発会社を選ぶときに見るべき3つのポイントを以下にまとめました。
開発会社を選ぶときに見るべき3つのポイント
- 「業務への理解」がある会社かどうか
- 「過去の実績や得意業種」を確認する
- 「導入後のサポート体制」があるか
①「業務への理解」がある会社かどうか
業務への理解がある開発会社とは、単にシステムを作るのではなく「その会社の仕事の流れ」や「現場で起きている課題」をきちんと理解しようとする姿勢を持った企業のことです。
業界についての事前知識があるとやり取りしやすいですし、可能であればそれがベストなのですが、そうもいかないことが少なくないでしょう。
現場担当者へのヒアリングを丁寧に行い、業務や人の動きまでを把握したうえで、最適な仕組みを提案してくれる会社だと、安心して開発を任せられます。
また、同業界のツールを開発した実績がある会社は「この業種ではここがボトルネックになりがち」といったある程度の業務への理解も持ち合わせており、課題の本質を見抜いたうえで提案してくれるケースが多いです。
技術力以上に“寄り添ってくれる姿勢”が見極めのポイントになります。
②「過去の実績や得意業種」を確認する
実績や得意業種を確認することは「その会社が自社に合った提案をしてくれるか」を見極める大切な材料です。
たとえば医療や建設、物流など、業界ごとの業務フローやルールに精通している会社は、現場でよくある課題を前提にした提案や、失敗しやすいポイントまで踏まえてアドバイスしてくれます。
また、過去にどんなシステムを作ったのかを事例として公開している開発会社も多いので、これらを見ることで“自社との相性”が判断しやすくなります。
得意業種がはっきりしている会社は、提案の精度や導入後のサポート力にも期待できる傾向があるので、積極的に過去の実績や得意業種を聞くようにしましょう。
③「導入後のサポート体制」があるか
ツールは“作って終わり”ではなく、導入後にこそ本当の課題が見えてくるものです。
だからこそ、サポート体制がしっかりしている開発会社を選べるかどうかで、システム稼働時の満足度が変わってきます。
サポート体制の具体例は以下の通りです。
サポート体制の具体例
■専任担当によるフォローアップ
∟導入後も継続してサポートしてくれる担当者がつき、課題や要望を相談できる体制がある
■チャット・電話・メールでの問い合わせ窓口
∟すぐに相談できる窓口があり、24時間365日対応している
■操作マニュアル・動画チュートリアルの提供
∟導入時に現場スタッフ向けのマニュアルが用意されていて、教育コストを削減できる
■定期的なアップデートと機能追加
∟システムの改善・進化が継続され、必要に応じて新しい機能が追加できる
■運用レポートの共有と改善提案
∟導入後の利用状況や定着度を数値で見える化し、アドバイスをくれる
もちろん全てを兼ね備えた開発会社があればいいですが、どのサポートが自社にとって必要なのかを見極めながら、必要なサポート体制を持っている開発会社を選ぶことができると、継続して利用する際の満足度が高まるでしょう。
せっかく開発するのなら、自社に合ったシステムをスムーズに使い続けたいですよね。
信頼できる開発会社は“システムを開発すること”ではなく“課題の解決”に向き合ってくれるパートナーです。
「話しやすい」、「相談しやすい」と感じる会社に出会えるよう、複数社に見積もりを取ることをおすすめします。
導入にあたって、補助金は使える?



業務効率化ツールを導入したいけれど、コストが心配…
という方も多いのではないでしょうか。
実は、条件を満たせば国や自治体の補助金制度を活用して導入コストを抑えることが可能です。
代表的なものとしては、以下のような制度があります。
IT導入補助金
中小企業・小規模事業者を対象に、業務効率化や売上アップを目的としたITツール導入費用の一部を補助。
クラウドサービスや業務アプリの導入、開発委託費にも対応しています。
ものづくり補助金
業務改善のためのシステム構築や自動化ツールの導入など、より高度な取り組みに対して活用可能。
中小企業の「設備投資」として申請するケースが多いようです。
事業再構築補助金
業態転換や新しいサービス展開を支援する補助金で、効率化ツールを含む「業務体制の見直し」にも適用されることがあります。
なお、これらの補助金は公募期間や対象となるツール・経費に制限があるため、早めに確認・準備しておくことが大切です。
開発会社やツール提供企業の中には、申請サポートを行っているところもありますので、相談してみるのもおすすめです。
弊社セルバでも、「自社が使える補助金がないか」のご相談や、申請サポートを行っていますので、お気軽にご相談ください。
以下の記事でより詳しく知ることもできますので、よかったら読んでみてくださいね。


まとめ
「最初に考えるべき視点」や「業種別に役立つツールや選び方のコツ」、「補助金を活用した導入方法」を解説していきました。業務効率化ツールを選ぶ際の参考になりましたでしょうか?
弊社では、開発会社選びの際に活用いただける複数社への見積もりや、開発会社のご紹介なども無料で承っています。
よろしければ、ぜひご相談くださいね!

