AIシステム開発についての基礎知識
AIシステム開発とは、人工知能を活用したシステムを開発することを指します。
まずは、問題設定やデータの収集、前処理、モデル選択などを行い、モデルの構築や学習を行います。
その後、評価やテストを行い、最終的に実運用に移行するまでの一連のプロセスを通して、AIシステムを開発します。
AIを活用したシステムの事例
AIを活用したシステムの具体的な事例を紹介します。
営業候補先リスト収拾・フォーム営業の自動化
これまでは営業担当者が手動でリストを収集し、それを基に新規開拓の営業活動を行うのが一般的でしたが、AIを使うことで、自動でリスト収集・整理を行い、営業担当者がより効率的に営業活動を行うことができるようになります。
また、フォーム営業においては、AIによって自動的にフォローアップメールや提案書を作成することが可能になります。
人材と案件のマッチング
AIを使って求職者と求人情報を自動でマッチングさせるシステムです。
AIによって、求職者の経歴やスキルと、求人情報が適切にマッチングされることで、求職者が最適な仕事に就くことができるようになります。
また、AIによって、求職者の志向性や嗜好を分析することで、求職者がより適した職場環境を見つけることができるようになります。
通販サイトのおすすめ機能・カスタマーサポート
通販サイトのおすすめ機能は、AIを使って、ユーザーが興味を持ちそうな商品を自動的におすすめするシステムです。
AIによって、ユーザーの過去の閲覧履歴や購入履歴、買い物かごの内容などを分析し、興味を持ちそうな商品を自動的にレコメンドすることができます。
また、カスタマーサポートにおいては、AIによって自動的に問題解決の手段を提供することが可能になります。
例えば、FAQを自動的に回答する機能や、自動チャットボットによる対応などが考えられます。
マーケット分析
「マーケット分析」とは、商品やサービスを提供する企業が市場においてどういう立ち位置にあるかを調べることです。
AIを使うことで、大量のデータを扱うことができます。
例えば、ネット上での検索履歴やSNSの投稿履歴などから、ユーザーの嗜好や関心事を分析し、そのデータを元に、どのような商品やサービスが需要が高いかを推測することができます。
また、AIによって、競合他社の商品やサービスについて分析することもできます。
これらの情報を元に、企業は自社の商品やサービスを改善することができます。
AIシステム開発を受託している会社に依頼する際の流れ
AIシステムの開発を受託している会社に依頼する際の実際の流れを解説していきます。
4つのフェーズ
AIシステム開発のフェーズは以下の4つに分けることができます。
- 構想
- PoC(概念実証)
- 実装
- 運用
構想
まず、構想フェーズでは、AIを使うことでどのような問題を解決したいのか、どのような目的を持っているのかを明確にすることが大切です。
PoC
次に、PoCフェーズでは、AIのアルゴリズムを検証するために、少量のデータを用いて概念実証を行います。
実装
実装フェーズでは、本格的にAIシステムを開発します。ここで、大量のデータを用いて学習を行い、モデルを構築します。
運用
最後に、運用フェーズでは、開発したAIシステムを実際に運用するための環境を整備し、運用を開始します。
AIシステムの開発にかかる費用について
AIシステムを開発するためにかかる費用について解説します。
開発費用の価格帯は?
AIシステムの開発費用は、プロジェクトの規模や難易度、採用する技術や人員のレベルによって大きく異なります。
一般的には、数百万円から数億円単位でのプロジェクトが多いです。
ただし、いくつかのAIエンジンを活用する場合は、比較的低コストで開発を進めることができる場合があります。
「思ったより高い」という印象があるかもしれませんが、AIシステムの開発には、プログラミングの知識や高度な数学の知識が必要です。
また、大量のデータを扱うため、専用のサーバーやクラウドサービスを使用する必要があります。
そのため、開発には多くの費用がかかるのです。
開発費用の内訳に含まれるもの
AIシステムの開発費用の内訳には、以下のようなものが含まれます。
- プログラム開発費用:AIアルゴリズムの開発や、システム開発に必要なプログラムの開発費用
- データ収集費用:AIに必要なデータを収集するための費用
- データ加工費用:収集したデータを加工するための費用
- 学習費用:AIの学習に必要なコンピュータリソースやクラウドサービスの利用費用
- 導入費用:開発が完了したAIシステムを導入するための費用
- 保守費用:AIシステムの保守・運用のための費用
例えると、例えば、料理を作るときに必要な材料代や、調理器具を使うための電気代などが含まれるようなイメージです。
AIシステム開発を依頼する際に開発費用を削減・節約する方法
AIシステムの開発を外注したい方からすると、開発費用はできるだけ削減(節約)したいのが本音ではないでしょうか。
開発費用を削減・節約するための現実的な方法をいくつか紹介します。
既存のAIエンジンを活用する
AIエンジンとは、AIの機能を提供するためのプログラムのことです。
既に開発されたAIエンジンを活用することで、新たなAIエンジンを開発するよりも、開発期間やコストを抑えることができます。
弊社のサービス・セルバAIテックではこちらの方法を採用しています。
自社オリジナルの新たなAIエンジンを開発するためには、AIのアルゴリズムの開発や、システム開発に必要なプログラムの開発費用、大量のデータを収集するための費用などが必要です。
しかし、既存のAIエンジン(例えばchatGPTなど)を活用することで、これらのコストを大幅に削減することができます。
ただし、既存のAIエンジンを活用する方法はあくまで「自社オリジナルの新たなAIエンジンを1から開発するよりも開発期間やコストが抑えられる」という話であり、必ずしも「AIを使わないシステムの開発よりも安く済む」わけではないことは注意が必要です。
また、AIエンジンによっては、自社のシステムに組み込むためのカスタマイズが必要な場合もあります。
画像解析系のAIは工数がかかるので高額になる
画像解析系のAIが開発や導入のための費用が高額になる主な理由は、以下のようなものが挙げられます。
ただし、こうした課題に対しても、既存のAIエンジンを活用することで、開発期間やコストを抑えることができる場合があります。
レベニューシェアで契約する
レベニューシェアとは、開発したシステムやサービスの売上の一部を開発元に支払う契約方法のことです。
開発元が自己資金で開発費用を全額負担しない代わりに、サービスで売上が発生した場合に、その一部を開発元に支払うという形式です。
エンジニア不在や人手不足等で自社でシステム開発ができない場合は、システム開発を受託する会社に開発費用を全額支払って依頼するのが一般的です。
しかし、開発費用を自社で全額負担することが難しい場合には、「レベニューシェア」で契約することで、開発費用を抑えることができます。
セルバAIテックではレベニューシェアでの開発も承っていますので、開発費用を抑えたい場合には「レベニューシェア希望」とお問い合わせください。
複数社から見積もりを出してもらい費用を比較する
システム開発を依頼する場合、開発費用はかなり高額になることがあります。
開発費用を抑える方法の一つに、複数社から見積もりを出してもらい、費用を比較する方法があります。
ただし、費用だけで決めるのは危険です。会社の信頼性や実績なども考慮する必要があります。
安いだけでなく、信頼できる会社を選ぶことが大切です。
ほんの一部ですが、こちらで弊社の制作実績を公開しています。
クライアントの意向で載せていない実績も多数ございますので、詳しくはお問い合わせください。
費用を比較する際の注意点
複数の会社から見積もりを出してもらう際には、以下の点に注意する必要があります。
見積もりの内容が同じか確認する
違うのは価格だけで、開発期間や開発人数、使用する技術などが同じであるか確認する必要があります。
安くても開発期間が長すぎてビジネス成功のタイミングを逃してしまったり、開発人数が少ない、目的に合わない技術を使っている等で低品質なシステムが納品されることは望んでいないはずです。
絶対に必要なのにオプション扱いになっている費用がないか確認する
システム開発には欠かせないサーバーのレンタル費用やクラウドサービスの利用費用、保守費用などが含まれているか確認する必要があります。
一見安く見えても、これらが含まれておらずオプション扱いになっていることがあります。
その場合、一番安いところに依頼したつもりが却って高くついてしまった…という事態になってしまいます。
会社の信頼性や実績も考慮する
繰り返しになりますが、安いだけでなく、信頼できる会社を選ぶことが大切です。
実績がある会社は、ホームページで制作実績を載せていることが多いです。
クライアントの意向でホームページに実績を載せていないこともあるので、その場合は直接問い合わせることで教えてもらえる場合があります。
信頼性があるかどうかは、ホームページの制作実績のほか取引企業を確認する方法があります。
取引企業にメジャーな銀行や上場企業を載せているなら、信頼できる会社である可能性が高くなります。
また信頼がない会社はすぐに倒産するため、創業して何年経つか、Pマークを取得しているかどうかなども、信頼できる会社かどうかの指標としては有効です。
AIシステム開発を受託している会社に依頼するメリット
自社でAIシステムを作りたくてもエンジニアが不在または足りない場合、開発を受託している会社に依頼することで多くのメリットがあります。
エンジニア不在でも自社でAIが導入できる
AIシステムの開発を外注するメリットの一つに「エンジニアが不在でも自社でAIが導入できる」というものがあります。
自社でAIを導入したいと考えた場合、AIシステムを開発するためのエンジニアを採用する必要があります。
しかし、エンジニアを採用するには、それなりの費用がかかります。
即戦力の経験者を採用したとしても、想定していたスキルを持っていなかったり、早期で離職してしまうリスクもあります。
一方、AIシステム開発を外部に依頼する場合、自社でエンジニアを雇う必要はありません。
システム開発会社にはエンジニアや技術者が多数在籍しているので、仮に担当エンジニアが突然退職したとしても、代わりの人員をすぐに配置することができます。
経験豊富なエンジニアのアドバイスを受けられる
AI導入をシステム開発会社に依頼することで、自社でエンジニアを雇う必要がなく、AIを導入することができます。
システム開発会社は経験豊富なエンジニアが多数在籍しているため、適切なアドバイスを受けることができます。
「システム開発については素人だから、何もわからない」という場合ほど、経験豊富なエンジニアに任せた方が良いでしょう。
法律に詳しい社員がいなければ弁護士に依頼したり、税金について詳しい社員がいなければ税理士に依頼しますよね。
それと同じで、システム開発に詳しい社員がいなければ、システム開発会社に依頼することをおすすめします。
リリース後も保守を任せられる
AIシステムの開発を外注する場合、リリース後の保守も外注先に任せることができます。
保守とは、人工物が正常な状態を維持できるように手入れすること。
引用元:IT用語辞典e-Words
点検、修理、整備、交換、補充などの作業が含まれる。
エンジニア不在の状態ではシステムに不具合が起こっても対処できないため、自社にエンジニアがいなければリリース後の保守まで行ってくれるシステム開発会社に依頼することをおすすめします。
AIシステム開発を受託している会社に依頼するデメリット
エンジニアが不在または足りなければ、AIシステムの開発を受託している会社に依頼することはメリットが多いですが、デメリットもあります。
思っていたより費用が高額になるケースが多い
システム開発には、多くの工程が必要です。
開発に必要な技術やノウハウを持ったエンジニアを雇って、システムの設計や開発、テスト、保守などを行うため、費用が高額になる傾向があります。
また、開発に必要な機材やソフトウェア、サーバーなどのインフラストラクチャーも必要です。
これらのコストも開発費用に含まれます。
さらに、システム開発中は多くの場合、エラーやバグが発生します。これらの問題を解決するために、エンジニアは時間をかけています。
一見無関係に見える部分が原因でエラーやバグが発生することも珍しくありません。
以上のような理由から、システム開発には多くの工数がかかるので、実際に見積もりをすると「思っていたより高い」と感じられることが多いのです。
些細なことで追加料金がかかる
システム開発において、クライアントからすると「そんな些細なことで?」と思うような理由で追加料金がかかることがあります。
必要とする機能や仕様はクライアントによって異なるため、都度システムの仕様や機能を変更する必要があり、開発にかかる工数が増えます。
既存のシステムとの連携やデータの移行なども必要に応じて行うため、カスタマイズする部分が多いほど開発にかかるコストは高くなります。
また、カスタマイズが必要となった場合には、クライアントとエンジニアのコミュニケーションが必要となります。
クライアントが要望を伝え、エンジニアがそれに対応するためには、時間がかかることがあります。
そのため、カスタマイズに必要な時間やコミュニケーションのコストも、追加料金の一因となります。
カスタマイズは、クライアントが必要とする機能や仕様を実現するために必要なものであり、エンジニアにとっても負担が大きいものです。
追加料金については、クライアントとエンジニアの双方が納得するようにコミュニケーションを行うことが大切です。
思っていたより完成までに時間がかかるケースが多い
繰り返しになりますが、システム開発には、多くの工程が必要です。
開発に必要な技術やノウハウを持ったエンジニアを雇って、システムの設計や開発、テスト、保守などを行うため、どうしても多くの時間が必要になります。
また、開発に必要な機材やソフトウェア、サーバーなどのインフラストラクチャーも必要です。
これらを用意することも開発期間に含まれます。
クライアントがカスタマイズを希望する場合は、その分コミュニケーションの時間が増えます。
エラーやバグが発生すれば、原因の追究と解決のための時間が必要です。
AIを活用したシステムのビジネス成功例
AIを活用してビジネスを成功させた企業の実例を紹介します。
【メルカリ】AIによる出品
メルカリでは、AIを活用して商品の出品を支援するサービスを提供しています。
このサービスを利用することで、出品者は商品の撮影から出品までをスムーズに行うことができます。
不要なものを売りたいと考えた場合、従来ならその商品の写真を撮影して、商品の説明文を書いて、価格を設定しなければなりませんでした。
しかし、この作業はとても手間がかかります。
こうした作業を、メルカリのAIによって支援することができます。
例えば、商品の写真を撮影する際には、AIが商品を自動的に認識し、最適な角度や光量をセットしてくれます。
説明文を書く際には、AIが商品の特徴やブランド名などを自動的に抽出し、適切な説明文を作成してくれます。
価格を設定する際には、AIが市場価格や需要と供給などを分析し、最適な価格を提案してくれます。
このサービスを利用することで、出品者は手間を省き、スムーズに商品を出品することができます。
【Netflix】AIによるキャスト選定
Netflixは、AIを活用して映像コンテンツを提供するサービスを展開しています。
AIが顧客の視聴履歴や好み、評価などのデータを分析し、顧客に最適な映像コンテンツを提供しています。
さらに、Netflixは、AIを活用してキャストを選定したオリジナルコンテンツの制作にも取り組んでいます。
AIが映画やドラマに登場する俳優や女優の過去の出演作品や評価を分析し、最適なキャストを選定することができます。
これにより、映像コンテンツの質を高め、顧客により良いエンターテインメント体験を提供することができています。
【まんだらけ】AIによる自動翻訳
まんだらけは自社ECサイトの多言語対応のコストを下げるために、AIによる自動翻訳を活用しています。
これにより、海外の顧客にも商品を提供することができ、ビジネス拡大につなげています。
顧客が日本語で書かれた商品情報を見たいと考えた場合、自動翻訳機能により、顧客が選択した言語に自動的に翻訳されます。
これにより、日本語が理解できない人でも、商品情報を読むことができます。
AIによる翻訳の品質も、翻訳エンジンの改良により、年々向上しています。
また、翻訳の品質を自動的に評価する機能や、翻訳の品質を向上させるための自動学習機能も取り入れられています。
【あきんどスシロー】AIによるお皿の枚数集計の自動化
スシローは、AIを活用してお皿の枚数集計を自動化しています。
あきんどスシローでは、お皿の枚数集計に、従来は人の手による集計を行っていました。
しかし、この方法では、お客様が食べたお皿の枚数を正確に数えることができない場合がありました。
また、お客様が食べたお皿の枚数を数える作業には、時間と労力がかかっていました。
そこでスシローは、AIを活用して、お皿の枚数集計を自動化することにしました。
AIによるお皿の枚数集計により、スシローはお客様が食べたお皿の枚数を正確に数えることができ、時間と労力を削減することができました。
【LINE】AIチャットボットでドラマの主人公と会話
LINEには、AIチャットボットでドラマの主人公と会話できるサービスがあります。
このサービスは、ドラマのストーリーに沿って、主人公と会話をすることができます。
たとえば、ドラマの主人公が恋人と別れたとき、あなたはその主人公に「大丈夫ですか?」と声をかけることができます。するとAIチャットボットは、その主人公の台詞を返してくれます。
これにより、視聴者がドラマのストーリーに一体感を持ち、よりのめり込むことができます。
【FANCL】AIによる肌診断
FANCLは、AIによる肌診断を提供しています。
このサービスは、スマートフォンのカメラを使用して顧客の肌の状態を分析し、最適なスキンケアを提案するものです。
顧客は、専用のアプリをダウンロードして、スマートフォンのカメラで顔を撮影します。
すると、AIが肌の状態を分析し、顧客に最適なスキンケアを提案してくれます。
AIを活用したシステムの失敗例
失敗したプロジェクトは表に出てくることが少ないですが、失敗例としてはこのようなものがあります。
既に人力で効率化できていた画像認識系システム
画像認識系で、今まで人間が行ってきた業務をAIに置き換えるプロジェクト。実現可能性が高いと開発開始。しかし始まってみると、現在でも専用の機材を製作するなどで、人間が非常に効率的に対応していることが判明。求められる高い精度に応えるAIは開発が難しく、プロジェクト終了となったケース。
引用元:https://ledge.ai/theai-3rd-dentsu/
このプロジェクトは、リサーチ不足で曖昧なまま走り出してしまったことが理由で失敗したとされています。
既に効率化できている仕組みが存在していないか、AIが求められる精度を超えられるのかを事前に確認する必要があることがわかります。
価格が高すぎたデータ収集システム
人間が提供しているサービスに、AIで付加価値を加えるプロジェクト。AIに機械学習させる教師データが少なかったが、他社の学習済データを使えることがわかって開発開始。精度の高いAIができてサービスイン目前、自動化はできるが価格が以前の3倍になることが判明し、発売中止になったケース。
引用元:https://ledge.ai/theai-3rd-dentsu/
この失敗例から、AIを導入すれば必ずしも価格が下がるとは限らないことがわかります。
AIを導入することで逆にコストが上がる場合があるため、事前にコストを確認し、予算内であることを確認する必要があります。
現場に使われなかったシステム
今まで使われていなかったテキストデータを活用し、AIで新しい知見を得るプロジェクト。テキストマイニングや自然言語処理技術で、それなりに使えそうなプロトタイプが完成し、デモでは歓声が上がる。しかし、既存の業務フローに加えたところ、誰も使わない状態に。
引用元:https://ledge.ai/theai-3rd-dentsu/
この失敗例は、ビジネスにおけるAI活用の目的を明確にしなかったことから起こったと言われています。
開発部門に任せず、実際に業務で利用することになる現場の声を聞く必要性がわかります。
AIを活用したシステム開発に使える補助金
AI関連の事業は補助金が採択されやすいということはご存知でしょうか。
AIを活用したシステム開発に使える補助金はいくつかありますので、代表的なものを紹介します。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者が、情報処理システムの導入や改善を行うために、国が支援する制度です。
具体的には、販売管理、在庫管理、Webサイト構築などのシステム導入や、セキュリティ対策、バックアップシステムなどの改善に対して、最大で補助金の3分の2まで支援されます。
導入するシステムや改善する内容によって、対象額が変わりますが、最大で100万円まで支援されることがあります。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者が、製品の開発や製造に関する技術開発に取り組むために、国が支援する制度です。
具体的には、技術開発費や設備投資費用などに対して、最大で補助金の3分の2まで支援されます。
製品の開発や製造に関する技術開発に取り組むことで、競争力を高め、新しい市場を開拓することができます。
補助金の対象となる事業内容や条件は、年度ごとに異なるため、詳細は国のホームページ等で確認してください。
持続化補助金
持続化補助金は、新型コロナウイルスの影響により、経済的に困難な状況にある中小企業・小規模事業者に対して、国が支援する制度です。
具体的には、売上減少による経営資金の不足や、事業継続のためのコスト負担などに対して、最大で補助金の2分の1まで支援されます。
補助金の対象となる事業内容や条件は、年度ごとに異なるため、詳細は国のホームページ等で確認してください。
セルバの補助金申請サポート
弊社セルバでは補助金・助成金の申請サポートも行っております。
通常、補助金の採択率は50%程度と言われていますが、セルバの補助金申請サポートは91%の採択率を実現しています。
申請が煩雑すぎてどうすれば良いかわからない、以前申請したけど不採択になったという方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
AIを活用したシステム開発を依頼する際の注意点
AIを活用したシステム開発を依頼するなら、下記の点に気をつける必要があります。
AIを活用する目的を明確にする
AIを活用したシステム開発を依頼する場合、AIを導入する目的が明確であることが重要です。
AIを導入すること自体が目的になってしまうと、ビジネスが失敗に終わってしまう可能性が高くなります。
AIを導入することで何が実現できるかという目的があることが大切です。
たとえば、AIを活用して商品の需要予測を行うことで、在庫管理を効率化し、顧客満足度を向上させることが目的であるとします。
このように、AIを導入する目的が明確であることはビジネスの成功につながります。
AIの業務範囲を広げすぎない
AIは何でもできるわけではないのですが、一定数そう考える人はいます。
その結果、AIが苦手とする業務まで範囲を広げたことで逆に多くの人手が必要となり、ビジネスが失敗することがあります。
非構造化データのようなノイズの多い情報の処理や、過去に事例がないようなデータの処理にはまだ適していないのが現状です。
費用対効果を考える
費用対効果を考慮することも重要です。
AIを導入するためには多くの費用がかかるものですが、AIを導入することで削減できるコストを明確にしないまま導入してしまうと、費用対効果が悪くなってしまいます。
例えば日用品の買い物でも、その商品が本当に必要なものであるか、支払う金額以上の価値があるかを考えないと、無駄にお金を失うだけに終わってしまいます。
そうならないためにも、「AIを導入さえすればコストを削減できるはず」と思考停止せず、投資した費用に対して得られる効果を考慮し、費用対効果が優れていると判断した場合に導入することをおすすめします。
現場の声を聞く
AIを導入する場合、現場の声を聞かずに導入すると失敗する可能性が高くなります。
現場のニーズや課題を把握せずにAIを導入すると、AIが役に立たないシステムになってしまうためです。
良いAIを作ったのに誰にも使われなかったという失敗例にもあったように、現場の声を聞かずにAIを導入すると、本当に必要とされているものと異なるシステムになってしまい、ただ現場の仕事が増えただけで終わってしまいます。
AIを導入する場合には、現場の声をしっかりと聞いてニーズや課題を把握し、「本当にAIが必要なのか?」「どの業務をAIに自動化させれば効率化できるのか?」をしっかり考えることをおすすめします。
まとめ
・AIシステムの開発にかかる費用は数百万円から数億円単位でのプロジェクトが多い。
・既存のAIエンジンを活用したりレベニューシェアで契約することで、開発費用が抑えられる。
・AIを導入すること自体を目的にせず、AIを導入することで何を実現したいのかを明確にする。
コメント